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『小さな命が呼ぶとき』(読書メモ)

ジータ・アナンド『小さな命が呼ぶとき(上・下)』新潮文庫

すでにメディアでも紹介されており、この夏、映画が公開されるらしい。5歳まで生きられないといわれる難病ポンぺ病に侵された娘と息子のために、自ら新薬開発に挑む父親と、その家族の物語(事実)である。

コンサルタント会社を辞め、大手製薬会社に転職。その後、バイオベンチャーの社長に就任したジョン・クラウリーは、執念の塊となり新薬開発に突き進む。

いろいろな面で凄い話なのだが、本書を読んで一番印象に残ったのは、ジョンが社員のモチベーションを上げる方法。

それは、自分たちが開発している薬を待っている患者や家族を会社に招待することである。当初は気乗りしない社員たちも、死に直面し、自分たちに期待している患者や家族を目の前にすると、気持ちの底からヤル気がでてくるのだ。

自分は何のために働いているのか?

これを強烈に意識するとき、人は潜在的な力を発揮することができるのだろう。
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