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専門知と人文知

東京大学教授の姜尚中(かん・さんじゅん)氏は、知を「人文知」と「専門知」に分けた上で、これからのリーダーは人文知を身につけるべきである、と主張している。

ところで、人文知とは何か?

姜氏いわく、宗教、哲学、文化、社会など、人生をいかに生きるべきかを考えるための教養が人文知である。これに対し、すぐにカネに結びつくような専門的な知識は「専門知」だという。

一見、ビジネスの役に立ちそうもない人文知がなぜ重要になるのか?姜氏は、次のように説明している。

「右肩上がりの成長が期待しにくくなった今、社員がわくわくするようなモチベーションを持つことは難しい。その中でモチベーションを発揮してもらうためには、リーダーは自分の仕事や社会の行動に意味を与える必要があります。この意味を付与する能力は、人文知からしか生まれないでしょう。」

「何のために仕事をするのか」という問いは「なんのために生きるのか」という問いと密接に結びついている。人間が生きる目的を考えるとき、人文知は、いろいろなヒントを与えてくれそうである。

出所:「役立たずの「人文知」が付加価値を生む」日経ビジネス2009年9月14日、p113.
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