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研究は瑞々しく、単純明快に

今週は非常勤の仕事で名古屋大学に滞在している。

キャンパスを歩いていたら、2001年にノーベル化学賞を受賞した野依良治先生の言葉が刻まれている記念碑があった。そこには次のように書かれている。

研究は瑞々しく、単純明快に

これは名言である。

瑞々しい」とは「新鮮な」「若々しい」「生き生きとした」という意味だが、新しい発想に基づく研究ということだろうか。

そして「単純明快」な研究であるべき、という考えにも共感を覚える。シンプルなものは美しい

ネットを調べたら野依先生の記念講演の記事があったので、一部抜粋しておこう。

「私は、「研究は瑞々しく、単純明快に」をモットーとしてきました。かたちの美しい分子はきっと素晴らしい機能を発揮するだろう。そして最も単純な基本的な水素化反応を追求してきました。すぐれた科学研究には、知性と感性そしてすぐれた技術が必要のように思います」
(学術の動向 2002. 7, p.38)

技術だけではなく、知性と感性が必要であるという考えは、研究だけでなく、ビジネスの世界にも通ずるものである。現代の学校教育や組織では、知性や感性よりも技術が優先されているようなので、少し心配になった。

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