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できないことを練習する

熟達研究で有名なエリクソンによれば、「一流の人材は才能ではなく練習によって生み出される」という。「どの分野においても、国際水準の業績に達するには、最低でも10年の練習が必要になる」という「10年ルール」を提唱しているのでも有名だ(10年ルールは他の人も主張しているが)。

彼が強調しているのは、「質の高い反復練習」と「よき指導者につく」こと。

反復練習に関しては、苦手なことを練習することが大事だという。トップ・プロゴルファーのサム・スニードの言葉が印象的だ。「できることばかり練習してしまうのは人の常である。そのほうが、できないことを練習するよりはるかに簡単で楽しいからだ(p51)」居心地のよい環境を捨て、高い目標に向かって自らを動機づけることが大切になる。

また、一流の人材たちは、成長段階に応じて、異なるタイプの教師に師事しているという。一流の指導者は、スキルを次のレベルに発展させるために、どのタイミングで、どのような課題を与えればよいかをわきまえている、とのこと。なお、レベルが高まった段階では、自らを教育するセルフ・コーチングも必要となる。

自分を振り返ってみると、できることばかり繰り返していることに気づいた。成長するためには、自らをストレッチする課題に取り組むことが大切なのだろう。

出所:Ericsson, K.A., Prietula, M.J., and Cokely, E.T. 「一流人材のつくり方」Diamond Harvard Business Review, March, 2008, 44-54.
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