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『おもてなしの源流』(読書メモ)

リクルートワークス編集部『おもてなしの源流』英治出版

日本の伝統である旅館、茶道、花街を取材し、サービスの本質である「おもてなし」の源流を探ろうとした本である。

一番こころに残ったのは「用意と卒意」。

相手のニーズを考えて、事前に準備しておくことが「用意」であり、その場の雰囲気に応じてとっさに判断・行動することが「卒意」。他人をおもてなしするとき、この二つは欠かせない。

ちなみに、卒意は、経営学でも「インプロビゼーション(即興)」として重視されている。

これと関係するのが「創造性」の関係。

型は、いろいろなものを切り捨て、本質的なものだけを残した基本。型があってはじめて個人の創造性が働く、という考え方に納得した。

相手のことを考えながら、「型」をベースに「用意」し、その上で「卒意」を働かせ創意工夫をすることが、心からのおもてなしにつながるのだろう。

日本には「人目に触れる外見をきちんとすることによって精神もできていく」という文化があるという。「型は心に至るための手段」という考え方に感銘を受けた。
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