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自分の手が届く目標

今年の箱根駅伝で総合2位となった早稲田大学駅伝チーム。長年低迷していたチームを引き上げたのは、5年前に監督に就任した渡辺康幸氏だ。

就任当初、渡辺氏は次のように感じたという。

「掲げる目標が高すぎて、言葉に重みが感じられない。「負け癖集団」というか、「これでは勝てないな」という思いを抱いたのをよく覚えています。

この5年間、渡辺氏は何を変えたのか?

「練習量や質は変えていません。実践したのは選手に自分の手が届く目標を定めさせ、それを達成するための環境を整えることです。」

目標設定理論によると、モチベーションを高めるためには、「適度に難しい目標」を設定することが大切になる。目標が高すぎても低すぎてもヤル気は出ない。

渡辺氏がいう「自分の手の届く目標」は、背伸びすれば届きそうな目標、ということだろう。こうした目標を少しずつストレッチしていき、自信をつけさせ、実力をアップさせていったのではないか。

企業においても、非現実的な目標を掲げられると「そんなの無理にきまってるじゃん」となり、ヤル気も失せてしまう。個人や組織の実力にあった目標を持つとき、はじめてコミットすることができる。

指導者にとって、目標のストレッチの仕方は、とても大切なることがわかった。

出所:日経ビジネス2009年1月19日号66ページ
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