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『八木重吉詩集』(読書メモ)

高野喜久雄編『八木重吉詩集』芸林書房

英語教師をしていた八木重吉は二人の子供をもうけた後、29歳で結核のために亡くなる。

詩を読むと、重吉が、今この瞬間を大切にする「マインドフルネス」状態で生きていたことが伝わってくる。



夜になると
からだも心もしずまってくる
花のようなものをみつめて無造作にすわっている


草をむしる

草をむしれば
あたりが かるくなってくる
わたしが
草をむしっているだけになってくる




窓をあけて雨をみていると
なんにも要らないから
こうしておだやかなきもちでいたいとおもう

にじみでる

にじみでる涙もある


重吉の静謐な世界を堪能した。










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