宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

久しぶりの雨

2012年11月06日 21時28分09秒 | スキンケア
今日は、久しぶりの、冷たい雨がしとしと降る一日でした

当然のことながら、皮膚病は軽快しています。
なぜなら。
雨が降っているので、秋の花粉も飛んでいませんし。
雨が降っているので、肌も潤いますし。
雨が降っているので、虫にも刺されず、アセモもすっかりひきましたね。

でも。
本日、ちょっと見逃せない症状の患者さんに気づきました。
それは。

暖房の影響です。

急に寒くなってきたので、オフィスや塾などで、早くもエアコンがつき始めています。
そのエアコンの暖かい風に当たって、急にアレルギーが復活したという方が数名受診されたのです。

これは。
まず、エアコンのフィルターにたまっていたホコリや花粉が舞った可能性があります。
ですから、室内にいながら、花粉症のような症状がでたのだと思います。
さらに。
エアコンの暖かい風を直接皮膚に浴びたために、極端に乾燥肌を誘発し、湿疹が悪化した可能性です。

ここで、暖房についてのアドバイス。

まず、オフィスや塾などで暖房がついている時、できれば吹き出し口の下には座らないようにすることです。
皮膚にエアコンの風を直接浴びてはいけませんね
窓側とか、ドアのそばとか、少しでも涼しいところに座ることをオススメします。

一方、自宅では。
温風の出る暖房は、皮膚の弱い方には向きません。
エアコンやファンヒーターは、皮膚を極端に乾燥させ、湿疹を簡単につくる原因となるのです。
では、どのような暖房がよいかというと。
風の出ない暖房です。
床暖房やホットカーペットは、直接座ったり寝転んだりすると湿疹の原因になりますが、椅子やソファーを置けば大丈夫です。
オススメは。
オイルヒーターや遠赤外線ストーブですね。
これらは、極端に近づかなければ、皮膚の乾燥もそれほど悪化しないように思います。

いずれにせよ。
皮膚の乾燥は、かゆみや湿疹だけでなく、長期間事持続するとのちに鼻炎や喘息や食物アレルギーを引き起こす可能性もあると考えられはじめています。
また。
皮膚の乾燥は、皮膚老化を招くので、女性の敵ですね

今日の久しぶりの雨で、皮膚だけでなく、鼻の粘膜や喉の奥まで、ほっとするような潤いを感じました
暖房の使用に注意して、お過ごしくださいね

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