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大阪グルメ倶楽部

メンソールのグルメレポート&オフレポート

ポルトガリア(ポルトガル料理/西天満)

2006年10月15日 11時01分25秒 | その他ヨーロッパ諸国
 大阪にスペイン料理店は数多くあるが、ポルトガル料理店は初出店らしいということを聞いたので、一度行ってみたいと思っていた店。それと同時に、隣国同士のスペインとポルトガリアの料理は、よく似たものだと思っていたりもした。確かにポルトガルでは、スペインと同じく魚介類を好んで食べ、米料理もある。オリーブとガーリックでの味付けも共通してる。フランスに出稼ぎに出ていた職人が帰国してワインを作ったので、ワインがやすくてうまい。ちなみにワインと一言で言ってもスティル、フォーティファイド、フレーバード、スパークリングの四種類にカテゴライズできるけど、スペインとポルトガルで、世界三大フォーティファイド・ワインを独占してたりする。フォーティファイドワインは日本語で言うと、酒精強化ワインで、発行途中でブランデーなどを添加して発酵を止めるので、アルコール度数が高くなり、未発酵の糖分が残るので甘くなる。その後、熟成させるものも多い。で、世界三大フォーティファイド・ワインというのは、シェリー、ポート、マディラ。

 ここからがスペインとポルトガルの相違点。この店『ポルトガリア』では、スピリッツ系とビール系を除いてはポルトガルの酒しかおいていない。シェリーはスペインはアンダルシア地方、特にヘレスで作られる酒なので、シェリー酒はおいてない。ポルトガルワインとポートワイン、マディラワインとなる。ポートワインは、ポルトガルにあるポルト港から出荷されたので、ポートワインと呼ばれるようになった。マディラの方は、マディラ島で作られるのでマディラ酒、マディラワインと呼ばれる。もう一つ、ポルトガルの名物としてはマスカットから作るワインがある。今回は飲まなかったけど…。

 さて、前知識はこれくらいにして、この日の夕食は、トンカツを食べるか、立ち飲み系居酒屋で済ませるかを逡巡してたんだけど、いきなりポルトガル料理が食べたくなったので、電話してみた。満席ですけど、テラス席ならあいてますとの答えだったので、『ポルトガリア』に向かう。テラス席と言っても、店の外にテーブルといすを出しただけの席。メンソールが行った頃には、店内の席も空いてたんだけど、喫煙席で食事するくらいなら、多少寒くてもテラス席で食べた方がいい。まずは、グラスで赤ワインをオーダーした。ところがこのテーブルって、地面が傾斜してるので揺れるのね。ワインがこぼれそうになったので、ペーパーマットを折りたたんでテーブルの足に挟み、揺れを止めた。ワインを飲みながらこの日の食事内容を決めていくという作業は、至福の瞬間だったりするんだけど、なんと言ってもポルトガル料理初体験なので、ウェイトレスにあれこれ聞きながら、時間をかけて決めていく。その時にわかったのは、メンソールのスペイン料理の知識は全く役に立たないと言うこと。スペインとポルトガルは隣国同士なのに、料理の見た目もよく似てるのに、味付けとかは全然異なる。ポルトガル料理の方が、味付けが薄いように思う、というのが、この日のメンソールの印象だった。

 スペインといえばたこを使った料理だけど、ポルトガルでもたこを使った料理が定番らしい。で、それをオーダー。魚介類系と豚肉系を食べてみたいと思ってて、それでもやっぱりウサギ肉料理の方に目が行ってしまう。ウェイトレスに相談してみると、ウサギ肉料理というのは田舎料理らしい。なので、都会ではあまり食べないらしい。都会料理のおすすめはこれ、と教えてくれたのがアサリと豚肉の蒸し焼き料理。ををっ、それなら魚介類系と豚肉系が一気に食べれるじゃん、ということでそれをオーダー。やっぱり米料理は食べてみたいけど、ボリュームの方が気になるので、そのあたりをウェイトレスに確認。大丈夫ですよと言われたので、米料理にもチャレンジ。おおざっぱに言うと、リゾット系とチャーハン系があって、メンソールはリゾット系がいいかなと思ってたんだけど、おすすめはこれと教えてくれたのが、鴨を使ったチャーハン系料理。鴨の皮から出る油だけを使ってオーブンで焼き上げるらしい。で、それをオーダーした。

 最初のワインとともに、突き出し的感覚でオリーブが出され、パンが出される。バゲットのようなフランス系のパンとは異なり、クラストがパリパリじゃない。食パンと同じような感じ。気泡は細かい目というか詰まり目。で、粘り気があまりない。

 たこ料理は、たこサラダと書いてあったけど、たこのマリネ風。オリーブオイルたっぷりな一品。酸味はレモンなんだけど、レモンの果肉も刻んだものが入れられているので、それが口の中に入ったときの酸味がアクセントになるというか、強烈に新鮮に感じられるのがおもしろい。

 アサリ&豚肉の蒸し焼きは、絶品だった。旨い。ただ、豚肉に若干の獣肉臭さがあるのね。メンソールは(獣肉の臭み)≒(うまみ)と思ってし、実際この豚肉はかむほどにうまみがあふれ出してくるような感じ。牛肉にだって獣肉の臭みはあるんだけど、食べ慣れてるので気にならなくなってるだけなんだけどね。でも、ダメな人はダメなんだろうとは思う。

 料理のポーションは多い目なので、このあたりでちょっと心配になったんだけど、案の定デカもチャーハンもボリュームがすごかった。プレートの底に鴨肉が並べられていて、塩釜ならぬ米釜かと言うぐらいに白飯が押し固められている。それをオーブンで焼いたという感じ。なので、見た目よりもずっとボリュームはあったと思う。鴨は脂分をとられてぱさぱさになっているので、北京だっぐのチャーハンみたいな感じ。その上にはオレンジが乗せられている。かなり苦労して食べた。というか、ワインで流し込んだような感じ。メンソールは、パサパサ系の米料理は苦手なので…。なら、オーダーするなよと言われそうだけど…。先にも書いたけど、料理はスペイン料理に比べてあっさり目の味付け。オリーブオイル&ガーリックという基本も同じ。ガーリックを食べているという意識はあまりないんだけど、結果的にはかなりの量のガーリックを食べることになるので、翌日、周囲から顰蹙を買うことは間違いない。

ポートワインやマディラワインは、充実してる。ポートワインの方は10年熟成から50年熟成まで10年刻みに用意してあり、グラスでも飲める。50年熟成のポートワインはグラスで5,000円くらいするけど…。メンソールは10年熟成ものを飲んでみたけど、正直『若い』という印象。『荒い』という印象ではなかったけど、もう少し熟成させると丸くなって旨いだろうなと思ったりした。レストランとしてだけではなく、22:30以降はバータイムとなるので、オリーブをつまみながらワインを飲むという使い方もできるようになる。いつの日か50年熟成もののポートは飲んでみたいと思う。あと、ポルトガル名物のマスカットワインも…。




(店  名) PORTUGALLIA(ポルトガリア)
(ジャンル) ポルトガル料理
(所 在 地) 大阪市北区西天満4-12-11 プラザ梅新別館一階
(電  話) 06-6362-6668
(営業時間) 11:00-14:00(ランチ)
      14:00-18:00(カフェ)
      18:00-22:30(ディナー)
      22:30-26:00(バー)
(定 休 日) 日曜日
(ウ ェ ブ) http://www.portugalia.jp/


(用語解説)
・クラスト
 パンの皮。フランスパンでは、これが命だとメンソールは思ってる。

・クラム
 パンの内側の柔らかいところ。

・すだち
 柑橘類のことではなくて、
・パンの切り口の気泡のこと。気泡が小さく均一になっていれば、「スダチがよ
い」という。



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1 コメント

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う~ん (Unknown)
2006-12-31 01:23:35
私もこのお店よく雑誌に載ってるので行きました 正直私の口には合いませんでした 値段と味比較してみると割り高に感じられます たこのリゾットが絶品との事で頼んでみました これは無難な味という感じで鴨ご飯と迷ったんですが 注文しなくてよかったです 豚とアサリの料理は肉が硬く味は良かったんですがおしいって感じでした 期待がおおき過ぎたのかもしれませんが 
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