みどりの野原

野原の便り

9月23日 城北ワンド

2007年09月23日 | Weblog
ワンド
ワンドは淀川の船運が盛んな頃、水の流れを弱めて船が通りやすくするために作ら
れた水制(岸から突き出した石積み)などに、泥砂が堆積し植物が生えて池のよう
になったものだ。

城北大橋からワンド群を見る
ワンドは去年、講座で来たが、城北大橋から一望するのは初めて。
淀川本流に沿って並ぶ様子がよくわかった。
 

               城北大橋

大橋の真下は35号ワンド
ワンドの中の赤い色と緑の水草は何だろう?

            
                         ワンド群

上から見えたのはオオアカウキクサとヒシだった。
ヒシは白い花が咲いていた。

オオアカウキクサは合鴨農法の餌として、また肥料として持ち込まれたものが交配
しているらしい。

地下で本流とつながっているワンドもあるらしいが、流れは感じない。

ワンドはどれも外来水生植物がはびこって異様な光景だ。

ところどころで学芸員の方が水の中に入り、水草や貝などを捕ってきて説明された。

岸辺
ヤナギの仲間・オニグルミなどが生えていた。
オニグルミは実をつけていた。

水辺
水に遠いところからセイタカヨシ・ヨシ・マコモ。

水中
金魚藻として売られているマツモ・クロモやホザキのフサモ・オオカナダモなど。
マツモは花を咲かせていた。

浮遊植物のヒシ・ホテイアオイや、*ボタンウキクサ・*ナガエツルノゲイトウ・
*ミズヒマワリなど(*は特定外来生物)

 
       ナガエツルノゲイトウ           ミズヒマワリ


      ボタンウキクサとホテイアオイ

ボタンウキクサは「1株あると今年中には1面に拡がります」とのこと。
寒さには弱いので冬には全くなくなるが、上流から流れ着いた株から又拡がるとの
お話だった。
上流の池で越冬しているところがあるらしい。何とかならないの?と思う。

去年ぐらいから見られるようになったホテイアオイは世界一厄介な外来水草と言わ
れているそうだ。
去年は1メートル四方ぐらいしかなかったのが、今はいっぱいに拡がっている。

寒さに弱いと聞いていたが、ボタンウキクサよりは耐寒性があるそうだ。
余りにも拡がりすぎて特定外来生物にも指定されないと聞いて唖然とする。
休耕田に一面に咲いたホテイアオイを「きれい」と観賞していたが複雑な心境だ。


ドブガイ・イシガイ・チリメンカワニナ・ハベカワニナ・スクミリンゴガイ・ヒメ
タニシ・マシジミ・トガリササノハガイなど


   ドブガイ(大きい方)・イシガイ

イタセンパラはドブガイやイシガイに産卵管を差込んで貝の中に産卵し、卵がかえ
っても春になるまでは貝のえらの中で過ごす。

また貝は生まれると魚(ハゼなど)の唇やエラに寄生し、養分をもらい、ある程度
大きくなるとそこから落ちて自分で生活を始めるそうだ。

利用したり利用されたり生物の不思議。

投網で捕れた魚
ブラックバス・ブルーギル・モツゴ・ギンブナなどぐらいしか捕れなかった。
昔はたくさんいたというイタセンパラはここ数年は全く見られないという。

いろいろ厳しい状況を目にしたが、先ずは現状を知り環境に興味を持ってほしいと
言われた。
イタセンパラが棲む本来の河川環境を取り戻すことができるだろうか?


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