バス仕立ての観察会。
先日(8月19日)コースを決める下見に同行しました。(記事は省略します)
今日は植物に詳しい先生も来てくださり、2か所回った。
山道を登る。普段見かけない植物を見ることができた。
花の時期ではないのが残念だが、果実を見られたものもある。
コウヤハンショウヅル 果実があった。痩果が集まったもの。
花柱には毛があり、もう少し熟すと、毛はふわふわに開く。
ズイナ 普段はあまり見かけない。
葉脈に特徴があり、茎の色も黄緑っぽい。
そばでは見られなかったが、なじみのないユクノキもあった。
山道にはシダが多い。
シダはよほど特徴があって近くで見るものしかわからない。
そして、今まで「イノデの仲間」で済ませていたものにもいろいろあることがわかる。
ツヤナシイノデ 葉にほとんど艶はなく、鱗片は淡褐色。
鱗片の色や形状、裏に着く胞子嚢(ソーラス)の形などが見分けのポイントになる。
イノデモドキ なんていうのもあった。
葉に光沢があるが、イノデとは葉の形が違う。
ミヤマクマワラビ 写真ではわかりにくいが、鱗片は黒い。
エビノオオクジャク 壮大な葉の広がり。
これは雑種だそうだ。
エビノオオクジャクの両親は・・
オオクジャクシダとミヤマクマワラビだという。
私は先ず、基本の父と母を知ることが先決だ。
シダの雑種は他にもたくさんあるらしい。
オオゲジゲジシダ
少しはなじみがある「ゲジゲジシダ」だが、最近3つに分けられたという。
①コゲジゲジシダ(4倍体)②オオゲジゲジシダ ③ホウライゲジゲジシダ(台湾に分布)
このへんにあるのはすべて「オオゲジゲジシダ」とのこと。
他にもシダはたくさん見た。
主なものだけでもわかるようになりたいものだ。
今日は花はないがガクウツギとコガクウツギも見た。
普段は場所的にガクウツギしか見ていない。
奈良県にはコガクウツギはない(南部には少しある)と聞いていたが、ここには両方あるらしい。
コガクウツギを見たいと常々おもっていた。
調べると・・花の時期に、装飾花ではなく、普通花の形が違う(コガクウツギの普通花の先は尖る)ということがわかった。
その後。去年行った鹿児島で、ちょうど花時の「コガクウツギ」らしいもの見つけ、これか!と喜んだのだった。
装飾花の大きさと形で見分けているネット記事も多い。
「ガクウツギの別名はコンテリギ」と書いたものが多いが、それはガクウツギとコガクウツギがしっかり区別されていなかった時代のもので、混乱があるらしいことも聞いた。
果実の付いた株があった。
果実の花柱の大きさや反り返り方での見分けを教えていただいた。
ガクウツギ 葉も大きい。 花柱が長く反り返る。
コガクウツギ 全体に小型で、花柱は短く反り返らない。
・・とはいえ、はっきりとわかりやすいものばかりでないので困るが・・
「果実での見分け方」は初めて聞いたのでうれしかった。
次にガクウツギを見た時にもよく見てみようと思った。
マルミノヤマゴボウが1本。果実は少ない。
これはトサノミツバツツジだそうだ。
違う所に果実の付いた枝があった。
コバノミツバツツジは見ることがあるが、これは見たことがない。
山道を歩いている時、時々ブルーの虫が横切って飛んだ。
何かな?よく見たいな、と思っていたら、「止まってるよ」と声がかかった。
オオセンチコガネ。奈良県や和歌山県に多いという瑠璃色タイプ。
飛んでいるのは初めて見た。あんなによく飛び回るんだね。
メンバーの一人の帽子に止まっていたのは・・
ザトウムシ。足は8本。クモのようだが、体はくびれず・・
昆虫(脚6本)でもなく、クモでもない生き物だ。
コウヤコケシノブ 小さくて苔のように見えるが、シダ植物
オオカサゴケ 苔の仲間
ヒノキゴケ(イタチノシッポの別名もあるらしい)
これは見たことがあるような。
ミヤマウズラ 3か所で花が咲いているのを見た。
キハギは「木萩」 ハギのなかまの中でも茎が木質化していることから。
花が少し黄色いように見えるから「黄萩」かと思っていた。
みたらい遊歩道の吊り橋を渡る。
下の川では水遊びの人達。気持ちよさそう・・
この辺は平地とは違って暑さもずいぶんまし。
気持ちの良い山道あるきだった。
帰りのバスの中で雨が降ってきた。ラッキーだった。
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