みどりの野原

野原の便り

11月3日 榛原の秋祭り 墨坂神社 太鼓台大迫力

2017年11月03日 | Weblog
榛原の秋祭り(墨坂神社の秋の大祭)を見に行った。

昨日は宵宮で、今日は渡御行列や太鼓台が町を巡行して墨坂神社へ宮入するという。
駅前で各町内の太鼓台4台が練り合わせすることや、太鼓台が通る道筋など、たまたまお会いした祭りの役員さんが親切に教えていただいた。

待ち時間に「旧旅籠・あぶらや」を見学することにした。
昭和20年7月24日榛原空襲 弾痕跡の残る近鉄線のガード近くで、町内を巡行する太鼓台を見た後、「旧旅籠・あぶらや」へ

「旧旅籠・あぶらや」

榛原のこの辺りは伊勢本街道と伊勢街道(あお越え道)が分岐する「札ノ辻」と言われ古くから通る交通の要衝として栄えた地。
「あぶらや」は榛原宿の中心にあり、江戸時代、伊勢参りが盛んな頃、旅籠として隆盛を極めた。
元は油業を営んでいた商家で、明治末期まで旅籠を営み、その後、昭和20年廃業するまで料理旅館であった。
中で説明をしていただいた。

 
「旧旅籠・あぶらや」改修も行われているが、江戸後期~末の建築らしい。 
                       右)なつかしい三和土(たたき)土間

  
1階の展示 おぼえ帳(宿帳のようなものかな)        母屋

 
2階の部屋には膳が並び、伊勢参りの旅館の風情が感じられる。  右)うだつもよく見えた。
かつては2階建ての客室も 続いており、1度に7・80人は泊まれたという。大阪を出発してここは2泊目の宿となる。
宿泊費は食事付きで1泊200文(今でいうと約5000円ぐらい) 
伊勢参りは農閑期に行ったらしい。大阪から伊勢までは170キロの道のりの歩き旅。日にちも費用もかかる。
1日8里(約32キロ)を歩いたらしい。昔の人はすごい。なんと芭蕉は1日50キロ歩いたというのだ。へ~~!

 
2階を見せていただいていた時、ちょうど太鼓台が向こうからやってきた。あぶらやの前で右へと向きを変える。
真上から見られた貴重な体験だった。
 
「あぶらや」を辞し、玄関前ですぐ近くぶつかりそうなぐらいすれすれに通る太鼓台の迫力。
4台の太鼓台の内1番古いという東町の太鼓台の来歴や内輪話もお聞きできた。

 
太鼓台の周りに12支を彫った彫刻があるというので、休憩の時に見せてもらった。

昼前に駅前広場で待つ。

太鼓台の練り合わせ
次々と集まってくる各地区からの太鼓台。白・黒・赤・グレイの衣装。上之町・宮本・福地・東町4台せいぞろい。
中の1台(福地 椋下神社)は布団太鼓。他の3台は社型太鼓台。

車は付いていなくて、大勢の人により担ぎあげる。
重労働の担ぎ手をどうやって確保しているのか・・
祭りの日は町の外に働きに出ている人も帰ってくる。そして町の人の友達やその友達もいて担ぎ手になっているらしい。
よそで聞くアルバイトなどはいないというのはすごい。
そして町内を練り歩く時は子どもが太鼓をたたいていたところもあった。
子どものころから祭りになじんで担ぎ手へと受け継がれていくんだなと思った。
「太鼓台で地域がまとまります」とおっしゃった役員さんの言葉が心に染みた。

担ぎ手も重労働なら、中で打ちならす太鼓もそうだし、太鼓台の上で踊る人も、下でウチワを振って盛り上げる人も体力がいる。
時々は担いだ太鼓台を手で持ち上げたりするパフォーマンスも行われ、拍手喝采。

4台がそれぞれにパフォーマンスを繰り広げた後、墨坂神社へ。私たちは先回りして神社で待つ。

>墨坂神社
日本書紀によると崇神天皇ゆかりといい、高皇産霊神など4神を祀る。

 
        墨坂神社          紋は「右離れの立ち葵」というらしい。

 
西峠当たりの御旅所から出て町内を通り神社へと還幸される。
神社の役員さん・氏子総代さんを先頭に、巫女さんなどが続き、後には鎧兜の武者、お稚児さんも続く行列が神社に入る。
そして大祭が行われるのだが、お参りに行った私たちにどうぞどうぞと椅子をすすめてくださり、祭礼に参加することになった。


祭礼は巫女さんの舞や行列に参加した方々が玉串拝礼を行ったり祝詞を上げられたり・・

続いて各地区の3つの太鼓台が宮入する。
(椋下神社の1台は墨坂神社へは入らず、椋下神社に還幸したそうだ)

 
 
そして、境内でお祓いを受けた太鼓台が担ぎを神様に披露。駅前と同様のパフォーマンスが行われる。
賑やかに盛り上がるほど神様は喜ばれるのだそうだ。

うれしいのは、太鼓台をすぐ目の前で時にはのけ反るぐらいの近さで見られること。
見るというより、太鼓が体に響き・一体感がある。


高揚した時間が終わり、最後はごくまき。境内の数か所でお餅が撒かれた。
慣れた人の動きは素早く思うようにはいかないが、ダイレクトキャッチで3個ゲットできた。


まだ体に太鼓の響きを残しつつ駅へ向かう頃にはだいぶ日が傾いてきた。
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
 (ミッチャン)
2017-11-12 23:18:08
奈良県内にも色んな祭りがあるね。
行ってみたい祭りがどんどん増えていく!
気をつけてないと気が付いたら終わってる
返信する
ミッチャンへ (みどりの野原)
2017-11-13 11:08:54
この祭りはお勧めです。間近で見れて臨場感いっぱい。ぜひ行ってみてね。
返信する

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