〈クアラルンプール事件〉中国専門家、
VX使用に「疑問だらけ」主張(連合ニュース、2月25日)
マレーシア当局が、暗殺されたキム・チョルの顔の皮膚と目の粘膜などに猛毒性神経作用剤である「VX」が検出されたと明らかにしたことについて、中国専門家は疑問だらけとした。
匿名を要求した中国の専門家は25日、中国のグローバル タイムズ(環球時報・英語版)に今回の事件と関連して、殺害されたキム・ジョンナムをはじめ犯人の女性容疑者2人や空港職員など関係者は多いが「VXの効力で苦痛を受けたという報告がほとんどなく、致命的なVXの性能とは合致しない」と述べた。彼は「VXは特殊汚染除去班でなければ浄化できず、この物質が皮膚に触れたり呼吸器に流入すれば容疑者も中毒を起こしただろう」としながら「ひいては当時殺害された男性と接触した医療スタッフと警察もVXによって苦痛を受けただろう」と主張した。
米ランド研究所のブルース・ペネット博士は、VXが無色無臭の禁止された化学兵器で、「これは台所の実験室ではなく、高度な化学兵器研究所でつくられたた物質」と述べた。
中国の専門家は「キム・チョルを殺した毒劇物がVXと判明するならば、一連の疑問に対する答えが必要になる」としながら「一体、どんな国がVXを生産し、誰がこれを殺人者に渡したのか」と指摘した。
VXは今まで知られてきた化学兵器用物質の中で最も毒性が強い。1995年に日本のオウム真理教が東京の地下鉄テロで使ったサリン・ガスより100倍以上の毒性を発揮する。
(朝鮮新報)