2024年7月18日(木)
プルトニウム保有 日本なお44.5トン
国際社会から懸念
2024年7月18日(木)
プルトニウム保有 日本なお44.5トン
国際社会から懸念
内閣府は16日、日本が国内外に保有するプルトニウムの総量が2023年末時点で、前年比約0・6トン減の約44・5トン(うち核分裂性プルトニウムは約29・4トン)だったと国の原子力委員会に報告しました。核兵器の材料にもなるプルトニウムの大量保有は、核不拡散の観点から国際社会から懸念が示され、日本は依然として大量に保有していることになります。
国内保有量は前年の約9・3トンから約8・6トンに減りました。これは、関西電力高浜原発3号機でMOX燃料(ウラン・プルトニウム混合酸化物)を使用するプルサーマル発電で約0・6トンのプルトニウムを消費したためです。
プルトニウムは原発の使用済み核燃料から再処理で取り出します。再処理を委託し返還されていない海外保有量分は、英国に約21・7トン、フランスに約14・1トンの計約35・8トンです。
政府は「利用目的のないプルトニウムは持たない」ことを原則にしており、6年前に「プルトニウム保有量を減少させる」という方針を決定しましたが、利用の見通しはたっていません。