参院選 買収・接待…
選挙違反ゾロゾロ
民主・自民・国民新党
7月11日投開票の参院選で、酒食で接待するなど、票をカネで買い、公正であるべき選挙を汚す公職選挙法違反容疑(供応・買収など)で逮捕や書類 送検された陣営が民主、自民の「二大政党」、国民新党におよんでいることが分かりました。菅内閣の現職の政務官2人も含まれています。(表参照)
候補者本人が逮捕されたのは、民主党の比例候補45人中42番目で落選した野村紘一容疑者(65)。経営する不動産会社の社員7人に選挙運動の報酬として、給与に相当する金銭を供与したとして、息子で同社役員の容疑者(29)とともに逮捕されました。
社員はすべて女性で、選挙期間中はほぼ連日、同社関連施設で投票依頼の電話をかけていたといいますが、なかには選挙を手伝わせる目的で採用した社員もいた疑いが指摘されています。
愛知県では、民主党の現職県議が逮捕され、議員を辞職し、すでに略式起訴され、罰金30万円を納付するという事態になっています。
これは、金沢利夫前県議(71)。妻(67)と、同県春日井市内の飲食店で、有権者13人に愛知選挙区で初当選した同党の安井美沙子氏への投票や票の取りまとめを依頼し、みそ煮込みうどんやビールなど1人当たり1000~2000円相当の飲食接待をしたとされます。
静岡選挙区で再選を果たした藤本祐司国土交通政務官の陣営では、2人に各約2000円の飲食を提供したとして、支援者が書類送検されました。
自民党では、比例で再選した中村博彦元総務政務官への投票や票の取りまとめを依頼し、報酬として有権者8人に、1人当たり3000~3500円相当の酒食の接待をしたとして、兵庫県明石市の石材業の容疑者(67)が逮捕され、罰金40万円の略式命令を受けました。
比例で落選した国民新党の長谷川憲正総務政務官の陣営では、山形県米沢市内の飲食店で2人の現職郵便局長が、10人近い元郵便局長を1人当たり5000~6000円相当の接待をしたとして逮捕されました。接待を受けた元郵便局長1人も逮捕されました。
長谷川氏は、郵政局長、郵政審議官などを務めた旧郵政官僚。自民党から立候補、初当選した前回も、北海道月形町長が逮捕され、辞職するという選挙 違反事件を起こしています。今回、落選したうえ、郵便局長ら3人の逮捕者を出したのに、郵政行政を担当する総務政務官を続けていることが4日の参院予算委 員会で取り上げられましたが、菅直人首相は辞任する必要はないとの考えを示し、かばっています。
