柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

レベル

2008-12-24 08:04:50 | Weblog
読売新聞のコラムがいいですねぇ。私もしつこいですが、この人の筆致、リズムに私の頭が共鳴するんでしょう非常に心地よい文章と思います。内容もいいんです、我が意を得たり。内田百間が自分のことを忙しいなんて言う奴はバカだと喝破したという話です。自分の時間をうまく配分できぬはバカだというわけです。そうは言うけれども中には分刻みのスケジュールで動いている人もいましょうし、いつもいつも複数の仕事に追われる人もいましょう、物理的に余裕のない人はいるに違いないのですが、でも考えてみればそれもこれも自分が招いた状態あるいは自分が望んだ状態である筈、なればグダグダ言わずにやりなさいよという返し。そうですわね。別にグダグダ言うてはいない、あんたに迷惑かけてはいない、ただ忙しいから忙しいと言っているだけだという反論もありましょうが、そう考えること自体がバカだと百間さんはいうわけです。これだけやることがあって羨ましいだろう?とくらい思って、次々にこなしていけばいいんだと。仕事が残っていくことを忙しさの所為にすること、これを大バカという。いいですねぇ。賛成です。コラム子の文章が読ませます。
 東大阪の府立の救命救急センターで輸血間違いです。O型の人にA型を輸血した事件。そこの所長の会見が放映されました、医療事故としてはレベルの高い事例ではないのでどうしようかと考えたが公表しようと判断したとの前振りでした。輸血間違いがレベル高くない事故?暫く彼の言う意味が分かりかねました。こんな低次元の事故を起こしてしまって恥ずかしいという意味だろうと初めは思って聞いていたのですが、そうじゃなくて輸血間違いなんてのは大したことじゃないんだけれどもという意味でこの所長は言っていたのでした。その理由は、もう警察の検死が終わっていて(解剖でもしたんでしょう)死因は輸血間違いじゃないとの判断がでていたからでしょう。とんだ所長ですね。重症の外傷例だったんでしょう、急ぎの輸血を何リットルもしているくらいですから。でも直接の死因がどうのこうのと、輸血間違いとは別次元のことでしょうにね。結局この男、保身しか考えてないというわけです。黙っていても(公表しなくても)よかったんだけれど、あとから誰かにチクられると面倒だからというくらいの判断です。黙っていたらきっと誰かに言われますよ、大勢の目に触れた出来事ですから。人の口に戸は立てられませぬ。でも、だから言います、大したことじゃないんですがという態度はいかがなものでしょうね。不信感を増幅しこそすれ、のことです。輸血間違いをこの男がどう評価していようと(医療事故のどのあたりのレベルにおいていようと)それは構わぬのですが、所長の発言としては極めてお粗末。間違うはずのないことという前提にあるべき輸血操作です。一番レベルの低い間違いです。でも、こう言ってもこの所長には通じないんでしょうね、高い低いの感覚が違うみたいですから。レベル低いから恥ずかしいんですが普通は、この男にはレベル高い間違い方が自慢なんでしょう。わからぬ感覚です。この病院、怖いですね。
 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« シンボル | トップ |  »

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事