ゲノム編集ベビー、承前。第三者が検証したわけではないので実行者の発表内容の真偽はわからぬことなのですが、予想された通りに非難囂囂です。予期せぬ事態、つまり不都合な事態、想定外の奇形の出現の虞れがあるわけです。そこへの慎重さが足りぬ、まだ技術はそこまで届いてないと言うのが本流の非難です。が、背景を聞くとどうでしょうか。この双子の父親はエイズに感染していて、今次の遺伝子操作はエイズ(HIV)に感染しにくくするものだったようです。この技術が確立できれば社会貢献度は大きい。実行者の弁明でしたね、TVで見た限りでは。エイズは血液感染です、父親がエイズというだけでは移りません。感染しにくくする処理は世の中からは歓迎される技術の筈ではあります。だから実験だ。そうなんです。数こなさないとできるかできぬかもわからないのですから。でも、倫理の壁が立ち塞がる。やっていいことと悪いことがある!倫理の厄介さです、感情に裏打ちされてますから。しかし、倫理などは一秒で越えられます。実験室でやってしまえばいいんですから。生殖医療の多く(全てと言うてもいでしょう)はどれもこの壁を越えて確立されてきたのです。神の領域に手を出すな!どんどん入り込んで行ってます。技術はすぐに倫理を追い越します。そしてそれが「できること」になるんです。そういう歴史です。
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