柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

戦略

2013-02-24 09:30:41 | Weblog
TPP参加表明とどの新聞も大見出しです。安倍さんの方針がはっきりしたように思いますね。農協や医師会に阿ることなく国益(もちろんこの人の考える国益です)に向かう。こう書くと平板な正論の如くですが、ここは相当の肚と思います。民意とやら思い上がった民主主義とやらときちんと一線を画すこの態度は頼もしいことと思います。デフレから早く抜ける、そのために具体的な方策を採る。優先順位をきちんと示して実際に進む。次に国際関係の修復。民主党の3年でワヤにされた日本の立ち位置の復興。強固なアメリカの後ろ盾(日米同盟)の再認識、その上での憲法改正、国防軍整備、アジアにおける存在感の再構築、ひいては中国の無体に対抗する体制づくり。I am back,and shall Japan be.なのです。そして同時に教育改革でしょう、美しい日本づくり。この順に行けば戦後レジームからの脱却というフレーズが国民に受け容れられることでしょう。経済対策の三本の矢ではないですが、安倍さんの大戦略はこの三つであるはずです。今回のオバマさんとの首脳会談、TBSの朝番組に出てくる左翼コメンテイター達はこれでもかと斜に構えて冷水ぶっかけるばかりですが、辺野古移転も進めるという方針を明らかにしてTPPをバーター条件にして、まずはアメリカの後ろ盾を確実にしておく、もちろん対中対策としてです、そういう方針が明らかです。こういう流れが見えると、関税撤廃による農業の崩壊危機(民主党は、小沢さんの考え方でしたが、戸別に補償をばら撒こうとしました、無策以下の愚策です)や国民皆保険制度の崩壊危機もものかわ、の迫力です。アメリカの都合の、アメリカが儲けようと思っての仕組みには違いないのですTPPは。素人目にもそう映ります。でも敢えて向かう。農協や医師会といった大票田に背く(JAはいざ知らず、医師会はとうの昔にその力を失ってます。マスコミは何故かいつまでもそういう冠をつけて呼んでいますが)、大勝負(のはず)の参院選前に表明する。既得権益集団に対峙する。真の国益とは何か。そう考えさせてくれているんじゃないんでしょうか。日本は日本人だけのものではないとほざいたルーピー、中国漁船(工作船)事件をもみ消し、逃げるだけだった菅、仙石。この三年の喪失は測り知れぬことなのです。TBSの朝番組で女コメンテイターが典型的な左翼言辞を繰り返してました、辺野古問題です、あれだけ住民が反対しているのに強行するのは民主主義をどう考えている?と憤慨します。民主主義をはき違える、民意を第一におこうとする大間違い。そこを恬として恥じぬ、というかわざとすり替えている狡さ。民主主義を衆愚政治に落すのはこの考え方です。橋下流と言うか。民意民意と言い募る。嫌なら俺を選挙で落とせと開き直る。違うでしょう?ちゃんと考えるプロに任せること、そのプロをきちんと選ぶこと、それが民主主義ですよ。素人たちが銘々勝手に叫ぶ、それを吸い上げる実現するが民主主義ではありません。現在のところ最良の政治形態統治形態とされている民主主義の本来の(理想的)機能はこうです。間違えてはなりません。安倍さんの戦略に期待しましょう。十分に応えてくれると思います。
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