柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

隠蔽

2012-05-25 08:15:18 | Weblog
昨日の中国新聞の「オピニオン」欄に、隠された地震という見出しの一文読みました。敗戦を挟んだ四年間に、日本には毎年(!)死者千人を越える大地震に襲われていた、それは当然のごとく戦時の情報統制で一切国民には知らされなかったという事実の披瀝です。びっくりしました、というか浅学にて私が知らなかったことですが。戦時の大本営発表の大嘘さ、報道規制(弾圧です)の厳しさは外枠は知ってましたが、その具体的なことに、国内で起こったこういう天災、事件、事故については知らなかったなと改めて気付いた次第。ひたすら戦意高揚のための大嘘でしたから、国民を萎えさせるような報道はイの一番に外されたことでしょう、そこのところはそうだろうなと思います。が、今次の大震災を機に昔の地震が多く紹介されて、その周期などから次の予想が立てられてますが、この文にあるような昭和16年の地震がTVに出てましたかね。マグニチュード7.9とやら6.8とやらです、大地震。東南海地震近し!と脅されてますが、昭和8年の三陸沖地震、大正時の関東大地震よりもっと最近に凄い地震があった。地元の人は知ってるんでしょうかね。もちろん伝えられてましょうね、大被害を受けたんですから。こういう記録は生かされてるのでしょうか。そのまま闇に葬られているとか。学者や役人がやりそうなことですが、公式に残ってないのでとか何とか。現代のとりとめのない、収拾のつかないほど拡張された「自由」は決して自然に手に入ったものではない、誰かが言うような天賦の権利なんかじゃないということを思い知ります。知らされないとはかくも怖ろしいことというわけです。統治側からすればもちろんその逆ですから。
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