MEDINT(医療通訳研究会)便り

医療通訳の制度化を目指す医療通訳研究会(MEDINT)のコラム
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母語への想い

2006-11-01 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
沖縄に行ってきました。
沖縄は「癒しの島」といわれ、美しい海や青い空ばかりがクローズアップされますが、人権の視点から学ぶと、この小さな島の本当の姿が見えてきます。外国人支援の立場から、マイノリティの人権には真摯でありたいと常に思っていますが、北海道に続き沖縄についても自分の知識と感受性の低さを反省しました。
沖縄では、様々な行政・人権団体・NGOの方々の話に耳を傾ける機会がありました。
特に印象的だったのは、沖縄の女優さんの一人芝居でした。その中に戦争中には沖縄の言葉を話すとスパイだと思われるから、大和言葉を話すという語りがありました。戦時下とはいえ自分の言葉を話せない切なさと不条理が、ユーモアを交えてそのお芝居からあふれていました。
母語については、様々な意見があると思います。
様々な言語をすっと自分のものとして身につけることができる人もいれば、どうしても新しい言葉を学ぶのが苦手な人もいます。
大切なのは、様々な言葉が混在することを認め、お互いにその壁を乗り越えながらコミュニケーションを図ることなのではないかと思うのです。
私は、アメリカの英語ネイティブの人とはできるだけスペイン語で話します。お互いに自分のネイティブ言語でないので、配慮しながら対等に話せるので気に入っています。逆に、日本に長く住んでいるスペイン語ネイティブの人とのメール交換などは、こちらが日本語で書いて、むこうはスペイン語で書いてきます。これもお互いの気持ちが一番表現しやすい手段を使って遠慮することなく話せます。どちらの言語を使うかは、相手を見て一番二人にとって対等な意思疎通が図れる方法がいいと思っています。
沖縄の言葉は、音が優しくてとても好きです。たとえばスーパーマーケットでお母さんが子供を怒っているのですが、怒っていても言葉の中にお母さんの愛情を感じられるのが方言の良さなのかもしれません。
母語教育についても、賛否両論ありますが、その子供の感性や将来設計に応じて、母語のみか、両方か、日本語のみか選べるような社会だといいなとおもいます。少なくとも、言語を強制する戦時下のような社会には戻らないようにと念じています。

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