MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

休暇で福岡にいます

2008-09-24 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
やっと遅い夏休みをとりました。
昨日から休暇で福岡にいます。

昨日はCS進出に向けて激しい3位争いをしている
日本ハムファイターズの応援でしたが、
今日は王監督の本拠地最終戦を観戦しました。
とてもすがすがしいセレモニーでした。

野球一筋50年。
選手としても一流でしたが、
監督としても人間としても気遣いの方でした。

残念ながら今日は負けてしまいましたが、
多くのファンに見送られて、これからは
ホークスだけでなく、球界全体のお仕事をされるのだと思います。
お体だけは大事にしていただきたいです。

ということで、少し仕事モードはおいておいて、
しっかり充電して帰ってきます。


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今週は岡山に行ってきました

2008-09-17 16:31:04 | 通訳者のつぶやき
今週の日曜日は岡山県に行ってきました。
兵庫県のお隣なのに、なんとなく行ったことがなかった岡山県。
桃太郎伝説とブドウの岡山県。
阪神が時々公式戦で使う倉敷マスカット球場のある岡山県。

岡山県にもたくさんの外国人が住んでいます。
今年4月には、総社市に中四国、九州地方で初となるブラジル人学校「エスコーラ・モモタロウ・オカヤマ」も開校しました。

今回は、医療通訳ボランティア養成講座に参加してきました。
国際交流協会事業としてはまだ始まって数年ですが、
長い間医療通訳ボランティアとして地域で活動してきた方もいて、
レベルの高さを感じました。
それから医療通訳派遣は、規模の大きさや予算の多さではなく、
コーディネーターの力量が大きいと思います。
そういう意味では岡山県は地道だけれど非常にいい調整をされていると思います。
これからの注目です。

さて、夏の暑さも和らぎ、夜は虫の声が聞こえる季節になりました。
こんな時期は、仕事も勉強もはかどるものです。

また、ついつい夏の疲れが出て、労災事故がおきやすくなっています。
労災事故については、アルバイトだから受けられないとか、
70歳を超えているから受けられないとか、外国人だから無理だとか、
いろんな憶測が聞かれますが、まったくそんなことはありません。
労働者であれば、「誰」でも事故が起きたときには申請できます。
医療現場の福祉制度については、日本人でも実際に自分とかかわりなければ
知る機会が少ないものです。
宣伝になりますが、20日のMEDINT講座では、この外国人に関連した
医療と福祉の問題を在留資格と絡めてお話します。
是非、ご参加ください。





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医療通訳者の悩み2

2008-09-10 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
医療通訳は特殊だと思います。

裁判所や警察や行政窓口だけでなく、
クレジットカードの支払い窓口や、
お店や旅行会社や銀行や学校や.....
少数言語の通訳者はなんでも通訳はやります。
でも、私の中で医療通訳は特別な存在です。

通訳者の「こころ」をどう扱うかという難しいテーマが隠れているからです。

通訳者が感情を介在させること、それは論外です。
通訳の職業的使命は、言語障壁を取り除くことです。
ですから通訳者の存在や個人的感情を介入させることはありえません。

もちろん、私自身、通常通訳者として立ち会っている場合は、
とくに自分の心や感情を介在させることなく通訳しています。
被疑者に厳しい判決を言い渡すときも、
逆に感動的な謝辞を訳すときも、よほどのことがない限り、
心が揺さぶられることはありません。

ただ、医療通訳だけは例外なのです。
通訳者による「ケア」が患者や家族の回復に少なからず影響することを、
実践の中で感じてきました。
もちろん、医療通訳者は医療従事者ではないので、
治療に携わることはできません。
あくまでも、気持ちの問題なので、非科学的といわれても仕方ありません。
温かい思いやりの気持ちのオーラみたいなものです。
機械的な診療現場の通訳だけして終わることが、やはり私にはできません。

大阪大学の医療人類学の池田先生に、
医療通訳者と話していると看護師と話しているように感じるといわれた時、
すぐにはぴんときませんでした。
でも、患者のケア、回復を目指すという意味では、
気持ちの方向は非常に看護師と似ていると最近感じるようになりました。
看護師さんはどうしているのかな・・といつも思っています。

でも、ひとつだけいえることがあります。
「正確な通訳」をすることが何よりの患者へのケアであるということも
また事実です。
心の表出と通訳者としての徹底を絶妙のバランスで行うことが
医療通訳者として一番大切なことのように感じてなりません。

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医療通訳者の悩み1

2008-09-03 10:06:11 | 通訳者のつぶやき
医療通訳者が何に悩んでいるかについて、
一度きちんと書いておかなければと思いました。

医療通訳をすればするほど、
患者に寄り添えば寄り添うほど、
いわゆる教科書に書いてある「通訳倫理」から離れていく気がするのです。

私たちが仕事をするのは、医療通訳の職業理念によってです。
つまり、医療現場のコミュニケーションを円滑にすること、
そして言葉による壁を取り除くことを目的とします。

目の前の通訳を確実にこなすこと
これが医療通訳者の使命です。

正確な通訳は当たり前であることとして聞いてください。

私たちの前には、いろんな事情を抱えた患者がいます。
もっと外国人医療に関して専門チームを組めるような体制であれば、
もしくは優秀な多文化コーディネーターがいれば、
医療通訳者は職務以上の介入をすることはないでしょう。
でも、現実にはいない現場がほとんどです。

現在、教科書通りの通訳をできるのは、
医師も患者も通訳とは何かをきちんと理解した
本当に整った環境での通訳をしている人だけではないかと思うのです。

もちろん、私は日本における医療通訳環境を整えるのが最終的な目的ですが、
その前に、「現実問題として現場で医療通訳者が何に悩んでいるか」
という問題について「蓋」をしてはならないと思うのです。

ネイティブ通訳の方々と話をしていて、
この人たちがいなければ、現場は困るということは明らかです。
でも、教科書とは反対の方向に進んでいる人もいる・・・という現実を知りました。

医療通訳の制度化においては本当に使えるものにしなければなりません。
だから、今はたとえ理論的には間違っていても、変でも、
まずは現場の声に耳を傾けることが今は大切だと痛感しています。

目の前に患者がいなければ、迷うことはありません。
いろんな事情を抱えた患者がいるから迷うのです。
医療通訳は美談でも、スマートな仕事でもありません。
とても泥臭い仕事であると思っています。

すみません。とても奥歯に物が挟まったようなわかりにくい表現ですね。
次回からはいくつか事例を交えながら、この悩みについてお話します。
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