MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

あなたはどうしますか

2021-04-26 23:55:04 | 通訳者のつぶやき
先日、他分野の研究者の方と医療通訳に関する議論をしていたときに、
「不法滞在(非正規滞在)の人に医療通訳が必要な時、どうしますか」と聞かれました。

「普通に通訳しますよ」と答えました。

医師や看護師といった医療従事者の方々も
目の前に患者がいれば、その人の救命に全力を注がれると思います。

もし、患者のバックグラウンドによって通訳が変わるようであれば
それは自分が受けてはいけない通訳だと思います。
私たちは人間なので、いろんな感情や価値観があります。

医療通訳者としての仕事(役割)が、自分の感情や価値観に飲み込まれそうなときは
きちんと断ることが必要です。

ソーシャルワークの中に「自己覚知(じこかくち)」という言葉がありますが、
それは、支援者が「自分のことを知っておくこと」つまり通訳者にあてはめると
「通訳者としての自分をコントロールするために、自分の価値観を知っておくこと」です。

医療通訳の学習の中に「医療通訳者の自己管理」という単元があります。
この自己覚知は、職業人としての自分をコントロールして、よい通訳をするために、必要なことです。
そして、それは通訳者としての自分自身を守るとともに、患者を守ることにもなります。

感染症は、すべての人が対象です。
ワクチンも治療もすべての人が対象にならなければ感染は収まりません。
高齢者のワクチン接種が始まりました。
言葉の問題で、ワクチン接種を受けるべき人が受けられないことがないように
医療通訳者ができることをやろうと思います。
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MEDINTのマスコットキャラを作っています

2021-04-16 22:43:34 | 通訳者のつぶやき
クラウドファンディングの返礼で
MEDINTのマスコットキャラを作っていただくことになりました。

そのクラウドファンディングは
「がん医療におけるマインドフルネス」講演会で知った
別府市で活動されているマックネットシステムさん
「医療用ケアキャップの作成でがん患者さんの働く場所を作る」というものです。

妹が抗がん剤で髪が抜けたとき、
病院ボランティアの方が、タオル地で作った肌にやさしいキャップを下さいました。
キャップ自身はシンプルなものでしたが、そこに添えられていた手紙がとても暖かく
闘病中の本人と家族には大変ありがたいものでした。

ただ、帰宅など外に出るときには、少しおしゃれなものをと思って
デパートに探しに行ったのですが、健常者向けで少し高齢者向けのデザインが多く
医療ケア用のキャップはなかなかいいものが見つかりませんでした。
もちろん、ウィッグ(カツラ)も用意していたのですが、
何となく髪だけが元気すぎるような印象を受けました。

また、このプロジェクトは、先輩患者さんが次の患者さんの背中を押すという
循環型の当事者支援であることがとても良いと思いました。

世の中に足りないサービスやお手伝いの部分を
民間のNPOやボランティアが資金調達をして行える
クラウドファンディングのシステムは
支援者同士が直接繋がれていいですね。

で、返礼はふるさと納税と同じで「おまけ」ではあるのですが、
キャラクターを作成していただくことになりました。

MEDINTの20周年にむけてのキャラクターです。

今まで、MEDINTではスタッフがすてきなHPを作ってくれていますが、
シンボルのようなものをもちませんでした。
皆さんにお披露目できる日を楽しみにしています。

PS:報道の通り、4月以降、大阪と兵庫の感染者が増えています。
相談窓口にいても、明らかに陽性者からの相談が増えてきています。
当たり前ですが、1人の感染者に10人の濃厚接触者がいたとしたら
感染者が100人なら1000人だけど、500人なら5000人です。
濃厚接触者というだけでは、感染者とはいえないけれど
素人なりに感染力が強いなということは感じます。
そんな現実を背中で感じ始めています。
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報告書の季節

2021-04-07 00:19:50 | 通訳者のつぶやき
MEDINTの会員制度は年度制になっています。
4月に新しい年がはじまり、3月に終わるというものです。
1年ごとに会員の更新をして、年会費を納めてもらいます。
MEDINTとしては、その年会費に見合った研修やサービスを提供して
会員の皆さんにも一緒に活動してもらうというものです。
言語によっては分科会がなかったり、
忙しくでなかなか参加できない人もいます。
医療従事者や研究者として
応援してくれている人もいます。
とてもありがたいです。

なんで1年ごとと思うかもしれませんが、
本音を言うと2002年にMEDINTを作ったときには
いつまでやれるかの自信がありませんでした。
法人格もとらないし、専従もおかない、事務所も借りない。
会費のほとんどを講師謝金に使い、経費は助成金を活用する。
だから、助成団体や会員さんにそっぽを向かれたら、活動は終わりです。

まず、10年やってみて、だめなら撤退しなさいと言う言葉を胸に、
1年ずつ続けてきたというのが正直なところです。

医療通訳をめぐる状況は、近年大きく変わってきています。
ボランティアからビジネスへ。
英語中心から多言語対応へ。
昔は在住外国人を対象とした通訳には関心をしめしてくれなかった
優秀な通訳者さんたちが、医療通訳に参入してきています。

MEDINTはボランティアであっても、アマチュアであってはならないという思いから
どんな形であっても、医療通訳者の技術は同じでなければならない、
研修を受けることと同時に、同じ言語の仲間を作ることを目標に行ってきたつもりです。

ただ、最近は、YoutubeやZOOMの普及によって、
自宅で様々な研修が安価で受けられるようになりました。
そろそろ、研修の方向性も考える時期がきたなと思っています。

4月は報告書の季節です。
2020年度は、助成金も減って、活動の継続も大変でしたが、
それでも、3カ所から助成金をいただき、その報告書を今書いています。
報告書を書くことで、自分たちの活動を見直すことができるのですが、
報告書を書きながら
研修に関しても転換点にきているなと感じます。

2002年にはじまったMEDINTの活動も
来年2022年に20周年をむかえます。
2021年度は、これからの活動の方向をしっかり考える1年にしたいと思います。

一部の言語は、今年度もZOOMを使った講座を開催する予定です。
関西圏以外の方々のご参加をお待ちしています。






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