MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

化学反応

2017-02-22 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
1月と2月は年度末ということもあり
行政や団体の研修会が多くあります。

最近は、異業種の方に招いていただいて
お話をする機会が増えました。

通訳者は単体では成果を出せません。
話者がいて、繋ぐことで、はじめて力を発揮します。
今やっている研修で共通することがひとつあります。
特に、一方のユーザーである医療者や行政窓口、国際交流協会といった
専門職の人に「医療通訳」を理解してもらうことが大切だということです。
その「繋ぐ」という働きがコミュニティ通訳の分野には必要だということなのです。

また、もう一方のユーザーである外国人やろう者の背景にあるものを
きちんと見ながら通訳をすることも大切です。
なによりも通訳者がその仕事をなぜやるのかということを
しっかり概念としてもっておかなければ
ただの翻訳機になってしまいます。
私たちがなろうとしているのは「ひと」でなければ成立しない
言葉をも訳せる通訳者なのです。

また、今回手話通訳研修で要約筆記の方とはじめてお会いしました。
通訳者研修のワークの中に入っていただいたのですが、
その役割と必要な技術は通訳者とは違うけど
言語を補償する活動としては目的は同じなのだなと痛感しました。

本来は、通訳者の人たちや外国人相談の人たちと話をするのが一番好きですが、
最近、他業種の方と話すことで起こる化学反応で、新しい刺激的な発見があります。

地域で活動していると
時々孤独を感じます。
でも、仲間のいる場所に出かけていけば
一人ではないことと 、たぶん間違っていないことを実感できます。

医療通訳は当たり前のものでなければならない
もう少しこの路線でがんばろうと思っています。