MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

男の子?おんなのこ?

2007-09-26 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
日本語からスペイン語に通訳していて、時々困ることがあります。
性別という悩ましい問題です。
今日はスペイン語の性別について書いてみたいと思います。

スペイン語などラテン系の言葉にはジェンダーがあって、単語自身に男性か女性かという性別が決められています。周りを見回しただけでも、机はmesaで女性、椅子はsillaで女性、カレンダーはcalendarioで男性、電話はtelefonoで男性です。辞書をみれば、単語の後ろにmかfのマークがついているのですが、いくつかの例外はあるものの、単語が「o」で終わっていれば男性、「a」で終わっていれば女性の場合がほとんどですので、通常は単語の最後で性別を区別しています。そして単語に応じて形容詞が変化したり、定冠詞が変化したりします。最初はなんてややこしい言語なんだと思われるようですが、慣れればそんなに面倒くさいものではありません。それと同じように、対象が人の場合でも性別によっても形容詞などが変わります。

同じ医者でも 男性の医者なら「doctor」 女性の医者なら「doctora」
同じ先生でも 男性の先生なら「profesor」女性の先生なら「profesora」

逆の使い方をするとすごく滑稽な感じになります。

以前、「僕の恋人」に「mi novia」と勝手に訳をつけてしまったところ、その人がゲイで相手は男性で「mi novio」だったことが途中でわかりあわてたことがありました。
日本語だと、「恋人」といえば男性でも女性でもその人の恋人になります。
あまり性別のはっきりしない場合は「amante」とかを使ってもいいのですが、そうなると、意味合いが少し色っぽくなります。
日本語は、友達とか先生とか医者とか「いとこ」とか男女の区別がわからなくても使える人をさす単語がたくさんあります。そのため、通訳するときにいちいちそのジェンダーを確かめなければいけないという悩ましい事態が発生することがあります。

だいたいの場合は、人の顔や声を聞いてジェンダーをきめていますが、困るのは赤ちゃんです。どっちかなあ・・・と思いながら、どっちかわからないときは男の子で訳したりもしています。

たとえば、「エル ニーニョ」は男性名詞につく定冠詞エルと男の子(この場合は神の子)をさすニーニョですが、その反対は「ラ ニーニャ」は女性名詞につく定冠詞ラと女に子をさすニーニャ。
でも日本語に訳すと単にどちらも「子供」なんですね。
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大同生命厚生事業団より研究助成をいただきました

2007-09-19 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
今年はまとまった夏休みを取っていなかったので、今週はじめ連休を使って東京へ野球観戦に行きました。今回は2泊3日で4試合を観戦。我ながら朝ごはん以外は球場で食べるという強行軍でしたが、ファイターズの試合だけでなく、イースタンリーグの試合や神宮球場も堪能できて楽しかったです。うん、また、仕事頑張ろう。ファイターズのプレーオフも確定したことだし。ということでブログの更新が遅れてスミマセンでした。

今日、大同生命厚生事業団の研究助成授与式に参加してきました。医療・福祉・サラリーマン(ウーマン)ボランティア・シニアボランティアの4部門があり、MEDINTもここ数年続けてきた「医療通訳者のサポートケア役割に関する考察」についての研究助成金をいただきました。
選考委員の方が、「助成金とは、自分がやるよりも(大同生命の社員自らがやるよりも)上手にできる人を信じて託すこと」とおっしゃいました。
これは、助成金をいただく側にしてみれば重い言葉です。「信じて」お金を託していただくことには大きな責任が生じます。ただ、信じていただいたことにより力を貰った気がします。実はお金よりも、そうした「がんばれ」という言葉が何よりなのです。
授与式の後で行われた交流会では、医療職の方々と様々な意見交換ができました。実は、外国人支援とあまり関係のない普通の医療職の方々の率直な意見が、とても参考になるのです。医療通訳を制度化するためには、一部の理解ある方々の意見だけでなく、一般の医療現場から見て、医療通訳をどう使えるかということが重要になってくるからです。これからも様々な場所に出かけていきたいとおもいます。

さて、日曜日は医療用語の基礎講座です。会員以外の聴講も受け付けていますので、興味のある方はHPからご連絡くださいね。
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「医療通訳入門」が発売されます!

2007-09-12 11:36:25 | 通訳者のつぶやき
すみません。宣伝ばかりで。
以前少しだけお話していました医療通訳のテキストが9月25日に発売になります。パブリックサービス通訳翻訳学会の連先生(MEDINTの顧問でもあります)が監修されていて、様々な分野の専門家が医療通訳者向けに執筆しています。
このMEDINT便りも一部「通訳者のつぶやき」として巻末に収録されています。
詳細はこちら

実は私もまだ実物は手に入れていません(苦笑)。執筆者といえどもちゃんと購入します。印税は学会に寄付される予定です。
これを機会に医療通訳がもっと認知されて出版機会が増えればいいなあと思っています。
是非一度店頭でお手にとって見てください。もちろん、お近くの図書館へのリクエストも大歓迎です。よろしくお願いします。
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今週のMEDINT

2007-09-05 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
今週はいろいろありました。
まず、大同生命福祉事業団から、平成19年度の地域保健福祉研究助成授与決定通知をいただきました。おととしから「医療通訳者の二次受傷の実態」、「終末医療における役割などの研究」を重ねてきて、今年はこの研究助成で「医療通訳者が果たすサポートケアの重要性」について考えます。医療通訳者には、普通の通訳+αが必要です。制度化を考える中で、現在この通訳者が果たしているサポートケアの重要性を無視することは出来ません。もし、この視点がなければ、医療通訳者は実態とかけ離れた業務に悩むことになります。そのための基礎データ作りをしたいと思います。
それから9月1日にはAMDA兵庫県支部の総会が神戸市内で開催されました。今年3月のAMDA兵庫解散の後、有志の方々が集まって、AMDA兵庫県支部として再出発されました。この会には、AMDA本部から菅波代表、またAMDA兵庫の生みの親でもある毎日新聞の藤原局長が参加されました。NGOを作り出す人、支える人は、風流人でなければならないという菅波代表の言葉が、非常に印象に残りました。つまり、NGOのどこかに「狂気」のようなものがなければ、人は「お布施」してみようかなという気にならないと。なんともスケールの大きな人は違うなあと感じました。そういえば、ユニークな活動をしているNGOには、少し変わった代表やスタッフがたくさんいますね。あやかりたいと思いつつ、私には無理だなあと思ってしまいました(笑)。
9月2日日曜日には大阪市内で、パブリックサービス通訳翻訳(PSIT)学会が開催されました。今回は初めて東京と大阪をテレビ電話でつないでの遠隔会議でした。ほとんどタイムラグを感じず、音声も画像もクリアで、遠方との会議というストレスを感じることがありませんでした。遠隔会議の技術はここまで進んでいるのかと、正直感心しました。内容はHPで見ていただくとして、在住外国人の言語保障についての議論を中心に充実した1日でした。発表された演者の皆様、スタッフの皆様お疲れ様でした。
すごい人たちにお会いした週末で、エネルギーもたくさんいただきました。MEDINTの活動は、これまで「石橋をたたいて渡る」を信条にしていたのですが、これからはもう少し「はじけた」活動を目指していこうかと思います。できるかなあ?
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