MEDINT(医療通訳研究会)便り

医療通訳の制度化を目指す医療通訳研究会(MEDINT)のコラム
~みんなで 医療通訳者を増やし、守り、育てよう!~

MEDINTの病院実習

2013-07-29 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
今年度は(公財)兵庫県国際交流協会の
民間国際交流事業への助成を受けて
MEDINT医療通訳技法講座を開催します。

まず7月27日(土)に病院実習を実施しました。

参加者は14名。
暑い中、阪急夙川駅に集まり、歩いて15分、
いつも英語医療分科会で教えてくださっている
坂尾先生のビューハイツクリニックに着きました。

とても暑い日で、阪急夙川駅から歩いて15分、
着いた時に冷たい飲み物を用意してくださっていた坂尾先生に感謝!
すっかりリラックスした雰囲気で授業が始まりました。

主に小児科での予防接種と問診を中心に
赤ちゃんの抱き方や診察時の目線、
話しかけ方のコツ、会話などについて学びました。
小児科の場合、保護者へのサポートが重要なので、
医師との会話を学べたことはとても勉強になりました。

そのあと、
トマトで皮下注射、バナナで筋肉注射の練習をしたり、
普段は聞けない小児科のコツなども教えていただきました。
医師とこんなに近い距離で話を聞くことはないのですが、
坂尾先生の気さくなお人柄に、本当に楽しい2時間半(1時間延長)でした。
病院実習は2012年の中島クリニックでの実習に続いて2回目の開催でしたが、
実際の診察室での講義はやはり臨場感がありわかりやすいと感じます。
これからも年1回くらいはこうした講座を
開催していきたいと思っていますので、
協力してくださる先生方よろしくお願いします。
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ブラジル病?

2013-07-22 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
1991年頃のお話。

協力隊で南米から帰国して2週間入院しました。

原因サンダルの靴擦れからばい菌が入って、
患部はグチュグチュ膿んでいたんですが
そのままにして旅行を続けていたのです。

サンパウロで日系人博物館に行き、
カンピーナスでいちご農家を訪ね、
ドミニカ共和国でメレンゲやサルサのレコードをしこたま購入して
メキシコでタコスを食べて・・・
日本行きの飛行機に乗りました。

日本に帰ってきて、東京で健康診断を受けて、
傷口に薬を塗って、神戸へ帰ってきて傷がふさがったところで、
どうも体内に残っていたばい菌(?)らしきものが暴れだしました。
高熱がでて、身体が動かなくなり、
父が透析に通うのに一緒について行ってそのまま入院しました。

外科病棟の4人部屋。
当時、南米のテンションのままの私でも、さすがに40度の熱が続くのはきつく
生まれてはじめて座薬を入れたのもこの時です。
ただ、原因は最後までわからずじまい。
看護師さんが「カルテにブラジル病って書いてあるよ」と教えてくれました。
ブラジル(付近)で何らかのバイキンに感染ということなのかと思うのですが、
当時、中南米は今よりもずっと遠い国と思われていたので、
アマゾンの奥地で感染したくらいのイメージだったのかもしれません。

腸にはランブル鞭毛(べんもう)虫。
田舎の農業隊員はみんな任期中は飼っていました。

お腹には疥癬の跡。

足は「バリグイ」という蚊に似た虫に刺されて痒くて
かきむしるので血だらけでした。

考えれば、日本にない病気とか虫関係、結構あったんですね。

日本に暮らす在日外国人の人たちは
すでに日本の環境で暮らしているので、
こうしたことはあまりないとは思うのですが、
多くの人が軽々と国境を越える時代、
病気にも国境がなくなってくるかもしれません。

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就職セミナー

2013-07-15 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
先週木曜日、大阪のS女子高校の就職セミナーに参加してきました。

進路指導の先生がスペイン語の通訳ボランティアをされていて、
医療系就職の中で将来的に医療通訳を視野に入れたいとの考えで、
医療通訳について話をしてほしいということでした。

医療に限らず、在日外国人の支援をするコミュニティ通訳は
それを職業にするのは、まだまだ難しい現状にあります。
だから、最初から医療通訳を目指すのではなくて、
社会経験を積みながら通訳技術を磨いていくのが通常で、
学生の皆さんにも言葉のできる医療者になるか、
通訳の専門知識を得て、医療通訳以外の通訳でも食べていけるように
切磋琢磨してくださいと話します。

医療通訳ほど人生経験が必要な仕事は
なかなかないなあと思います。
まっすぐ医療通訳を目指すのではなくて人生回り道をして、
痛いことや辛いことをたくさん経験して(あまりうれしくないけど)から
医療通訳にたどり着いてもいいかもしれないと思うのです。
そう言う意味では医療通訳はいろんな人生経験が
とても活かされる仕事だと思っています。

最近は、自分への叱咤もこめて
「皆さんが大人になる頃には
医療通訳が認められて専門職になるように頑張りたい」
と伝えます。
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怒りの矛先

2013-07-08 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
通訳相談員という仕事をしていると
「怒り」という感情を表に出さないようになります。

通訳や相談員が先に怒ってしまうと
本来、怒るべき当事者が怒れなくなってしまうからです。
だからできるだけ客観的にその場所を見るようにこころがけています。

でも時々、「ハラワタが煮えくり返る」場面に出会うことがあるのです。

それは、言葉ができない、日本の法律がわからないということで外国人を騙す人がいること。
これは日本人に限らず、同じ国の同胞が騙すこともあります。

給与明細が読めないから、
契約書がわからないから、
就業規則が理解できないから、
日本の法律がわからないから、
わからない外国人が騙される。

これは、通訳相談員としては許されない思いです。

もし、その人が言葉ができたら、
書いていることが理解できたら、回避できたトラブルだからです。

契約期間終了間際に社会保険料が控除されている。
給与明細をきちんと読めなければ、何のための控除が理解できない。
それも巧妙に金額はきちんと標準報酬月額にあわせてある。
その一枚だけをみたら何の不明な点もない給与明細。
だけど、辞めていく人間のために1ヶ月だけ社会保険に入る会社はない。
「1ヶ月だけでも社会保険に加入しているなら保険証を発行してください。
また、この給与明細をもって年金事務所で厚生年金の支払いの確認をします。」
と、伝えると会社は全額返金してきました。
だけど、何も言わなかったらこのお金はどこに行ったのでしょう。
そう考えるとすごく悔しい。
弱い人間が弱い人間を騙すという構造がとても悲しいと感じます。

外国人相談窓口ではこんなことが日常的におこるので、
読めないものはすべてFAXしてもらえば、電話で翻訳していきます。
日本語で書かれたものを必要部分抽出して電話口で読んでいくので、
内容がわかならいと読めませんが、Faxを受理してから5分程度の時間があるので
そのあいだに読み込みます。

翻訳をしながらいつも思うのは
「彼らに強くなって欲しい」ということです。
どんな社会でも移民は本当に大変です。
彼らが日本社会の中で生きやすく強くなるために、
私たち通訳者を使ってくれるのであれば
私たちはよりよい道具になろうと思うのです。

医療現場の通訳は基本的に治療のために皆が力をあわせている現場なので
そうした怒りを感じることはありません。
医療現場では怒りを感じることなく、
リラックスして安心して治療が受けられる日本社会でありたいと思います。



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医療とコミュニケーション「通訳を担う子どもたち」

2013-07-01 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
みなさん

昨年12月に開催した神戸市看護大学国際フォーラム
「医療とコミュニケーション~通訳を担う子どもたち」の
プロシーディングはお手にとっていただけたでしょうか?

基調講演にリリアン・テルミ・ハタノ先生をお招きし、
子供の福祉と教育の視点からお話いただきました。
そのあとのシンポジウムでは、
手話・ベトナム語・スペイン語の通訳者の方々に
子供の頃、家族の通訳をした経験と
コミュニティの子供たちのお話をしていただきました。

子供が医療通訳をすることについては
決してネガティブな側面ばかりではありません。
ただ、周りの大人たちがこどもの能力や性格、場面などを
きちんと判断することが大切です。
できれば、医療職の方や子供たちを支援されている方々に
読んで頂ければと思います。

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