サッカー日本代表のオシム監督が千葉県内の自宅で急性脳こうそくで倒れて10日が過ぎました。サッカーファンの端くれとして、オシム監督の一日も早い回復を心から願っています。
ところで、オシム監督が倒れたとき、フランス経由で救急車を呼んだという話が新聞にでていました。もちろんオシム監督ほどの方ですから、サッカー協会やチームに友人や通訳者はたくさんいたと思います。ただ運悪く倒れた時間が夜中でなかなか近くにいる人と電話がつながらなかったため、フランスにいる方を経由しての救急車要請になってしまったとのこと。
これを受けて、では日本にたくさんいる外国人たちは、こんな場合どうしているのかと聞かれることが何度かありました。
人間が暮らしている以上、救急車を使うことは想像できますし、これは外国人に限ったことではありません。実際に電話を2本使って救急車を呼んだこともありますし、救急車から電話がきたり、救急の窓口から電話を受けることもあります。
多くの市町村が発行している外国人向けガイドブックには1ページ目に「110」と「119」についてかかれてあります。生活している人にとってこの2つの番号はもっとも大切な番号だからです。「kajidesu」「kyuukyuusya onegaishimasu」など、電話口で伝える言葉もローマ字やひらがななどで表記されています。
小さな子供やお年寄りが家族にいる人は、電話口に貼っておくか、手帳にカードを入れておくようにしています。神戸市消防局は小さな英語で書かれたカードを発行しています。
ただ、大切な人の緊急の場合、冷静に電話ができるかといえば、皆さんだって自信がないのではないでしょうか。
もちろん、理想は母語で救急車を呼べる24時間センターがあればいいと思います。主要言語を網羅して、その情報を最寄の消防に伝えることが出来ればいいでしょう。その際の若干のタイムラグはいたし方ありません。ただし、救急車に乗ってからの家族からの聞き取りや、本人の意識確認なども含めて通訳が必要になってきます。
一度救急車からの電話を通訳したことがありますが、意識を確認するのに電話通訳でいいのかなと思ったことがあります。そこで、救急車に置く多言語マニュアルを設置している市町もあると聞いています。マニュアルがあれば最低限の意識確認や本人の名前や年齢などは聞くことができるでしょう。
家族が話せたかは不明ですが、オシム監督は、母国語のセルビア・クロアチア語のほか、ドイツ語、フランス語、更に英語も話せるとのこと
外国人医療と言葉の問題は、純粋に言葉の問題だけでなく、その背後に潜む情報の少なさ、初診の遅れ、医療文化の違いなども複雑に絡み合ってきます。今回の件も一面だけをみるのではなく、言葉と医療の問題を多角的に見る必要があると思います。
「救急」と「精神科」については、通常の医療通訳と少し分けて早急に対策を考える必要があるでしょう。
ところで、オシム監督が倒れたとき、フランス経由で救急車を呼んだという話が新聞にでていました。もちろんオシム監督ほどの方ですから、サッカー協会やチームに友人や通訳者はたくさんいたと思います。ただ運悪く倒れた時間が夜中でなかなか近くにいる人と電話がつながらなかったため、フランスにいる方を経由しての救急車要請になってしまったとのこと。
これを受けて、では日本にたくさんいる外国人たちは、こんな場合どうしているのかと聞かれることが何度かありました。
人間が暮らしている以上、救急車を使うことは想像できますし、これは外国人に限ったことではありません。実際に電話を2本使って救急車を呼んだこともありますし、救急車から電話がきたり、救急の窓口から電話を受けることもあります。
多くの市町村が発行している外国人向けガイドブックには1ページ目に「110」と「119」についてかかれてあります。生活している人にとってこの2つの番号はもっとも大切な番号だからです。「kajidesu」「kyuukyuusya onegaishimasu」など、電話口で伝える言葉もローマ字やひらがななどで表記されています。
小さな子供やお年寄りが家族にいる人は、電話口に貼っておくか、手帳にカードを入れておくようにしています。神戸市消防局は小さな英語で書かれたカードを発行しています。
ただ、大切な人の緊急の場合、冷静に電話ができるかといえば、皆さんだって自信がないのではないでしょうか。
もちろん、理想は母語で救急車を呼べる24時間センターがあればいいと思います。主要言語を網羅して、その情報を最寄の消防に伝えることが出来ればいいでしょう。その際の若干のタイムラグはいたし方ありません。ただし、救急車に乗ってからの家族からの聞き取りや、本人の意識確認なども含めて通訳が必要になってきます。
一度救急車からの電話を通訳したことがありますが、意識を確認するのに電話通訳でいいのかなと思ったことがあります。そこで、救急車に置く多言語マニュアルを設置している市町もあると聞いています。マニュアルがあれば最低限の意識確認や本人の名前や年齢などは聞くことができるでしょう。
家族が話せたかは不明ですが、オシム監督は、母国語のセルビア・クロアチア語のほか、ドイツ語、フランス語、更に英語も話せるとのこと
外国人医療と言葉の問題は、純粋に言葉の問題だけでなく、その背後に潜む情報の少なさ、初診の遅れ、医療文化の違いなども複雑に絡み合ってきます。今回の件も一面だけをみるのではなく、言葉と医療の問題を多角的に見る必要があると思います。
「救急」と「精神科」については、通常の医療通訳と少し分けて早急に対策を考える必要があるでしょう。