MEDINT(医療通訳研究会)便り

医療通訳の制度化を目指す医療通訳研究会(MEDINT)のコラム
~みんなで 医療通訳者を増やし、守り、育てよう!~

看護部会のこと

2008-12-24 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
今年も残すところあと1週間になりました。

年をとると年月が過ぎるのがとても早く感じられます。
つい先日新年を祝ったような気がするのですが・・・。
気のせいですね(笑)。

さて、世の中は今年の流行語や十大ニュース、
今年を象徴する漢字など総括ムード一色です。
私もMEDINTの一年を少し振り返ってみます。

実は今年1年で私自身一番面白かったのは、
看護部会の一連の活動でした。

会員の中で、外国人医療のことをやりたいといってくださった看護師の方々に
講座の内容や講師の選定をお願いして、
好きなようにやってもらったのですが、
その過程を通じて看護職者の考え方や思考を垣間見ることができました。

特に中心メンバーは寝ているときも看護師、24時間看護師なんじゃないかと
思えるくらい、常に看護師でした。
(変な言い方ですが、そういう表現が一番ピンとくるんです)
講座運営を通じて、彼女たちのまず患者を第一に考える姿に
励まされることが本当にたくさんありました。

批判をしたり、愚痴を言う人は世の中にたくさんいます。
特に日本における外国人医療はないないづくしです。
でも前向きに物事を改善したいと思い、実行できる人は多くありません。
その中で差別せずに治療を続けている医療職の方々には本当に頭が下がります。
彼女たちの活動は、いつも前向きで学ぶところの多いものでした。

逆に講義をしてくださった先生方が
こんな講座がしたかったのだと
非常によろこんでくださったのが印象的でした。

MEDINTは「医療通訳」を看板に掲げていますが、
外国人医療におけるコミュニケーション全般を扱います。
今年度の看護講座は終了しましたが、
ブログを準備中。
完成したらまたご報告しますね。
冬眠中(!)も活発な議論を続けていきます。

まずは、1月10日のびわ湖国際医療フォーラムでの発表を
是非ご覧ください。

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英語だからつらくないわけじゃない

2008-12-17 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
クリスマスが近づいてきました。

この時期になると、懐かしい人たちから挨拶の電話やカードが届きます。
乳がん治療で他県に行ったAさんも元気な声を聞かせてくれました。
そこで、いい治療が受けられているかどうか、
地域の人たちによくしてもらえているかどうか、
いつも心配になりますが、
問題がなければあまり電話もかかってきません。
このクリスマスの挨拶時期だけは元気でやっている人も
状況報告してくれて明るい声を聞くことができてうれしいです。

12月14日に金城学院大学教授の水野真木子先生が主宰されている
日本英語医療通訳協会(JE)の研修に参加してきました。
水野先生にはいつもMEDINTの通訳技法講座でお世話になっているので、
お返しできればという気持ちで参加したのですが、とても勉強になりました。

研究会では通訳者のセルフケアについてお話をさせていただきました。
実は、この会に参加するまで英語通訳にはトラウマケアや
ストレスケアなどは必要ないのではと思っていたのです。
英語の場合、英語の話せる医療従事者が多いので
医療通訳はどちらかというと通訳に徹することができます。
中国語やスペイン語のように、
病気以外のことや患者・本人の家族のケア、
どんな場合でも介入せざるを得ないような場面は少ないと感じていました。

でも、実際参加者の方々と話してみると、
つらい場面を経験した人や
本当にこういう通訳でよかったのかという後悔の念を抱いている人、
アジアやアフリカ圏の文化の違う人の通訳でひどく落ち込んだという人に出会いました。
これは英語通訳者にセルフケア研修は必要ないという
私の思い込みをへし折ってくれるものでした。

言語ではなく、通訳者の姿勢や患者との距離、
患者の状況、通訳場面によって通訳者にもセルフケアが必要な場面がでてきます。

医療通訳が人間がやるものなのだと改めて認識しました。
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助けあう社会

2008-12-10 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
本来私たちは自分のできることで社会に貢献して、
みんなで助け合いながら生きてきました。

人間はそうして社会を形成してきたと思います。
歴史の教科書に載らない普通の人々の生活は、
こうして作られてきました。

パンを焼ける人はパンを焼き、
器用な人は家を建て、
書くことが得意な人は文字をつむぎ、
頭のいい人は規則や法律を作り、
笑いを作れる人は芸人になります。

年を重ねるにつれて、
自分のできないことがはっきり見えてきて、
できることの少なさが理解できるようになります。

スペイン語の医療通訳は私のできる数少ない仕事なのです。
だから、この仕事で社会に関わるのはたぶん自然なことです。

でもそれがとてもつらいと思うのは
それが誰かに利用されていると感じるときです。
本来の医療通訳の役割である外国人患者を助けたいという思いが、
ボランティアでなんとかなっているという現状を作り出してしまう矛盾。

社会の一員としてやれることをやるという思いが、
逆に行政や一部の偉い人たちに利用されてしまい、
制度化やシステム化を遅らせているとするならば、
私たちは何もしないほうがいいと思うことさえあります。

この冬はインフルエンザがはやりそうです。
皆さんも身体には気をつけてくださいね。
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景気が悪いなあ・・・。

2008-12-03 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
テレビなどで非正規雇用者の解雇などのニュースが流れていますが、
11月に入ってから、外国人相談の窓口でも
解雇の相談が相次いでいます。
あまり多いので、テープを作って
解雇予告手当てについてはこちら、
雇用保険受給についてはこちら、
公的住宅申し込みについてはこちらと、
テープで流したいくらい毎日相談が舞い込みます。

こちらでは紛争斡旋はできないので、
結局、日本の法律を説明して、必要な場合は労働基準監督署にご案内します。
生活相談窓口がこんな状態なのですから。
当の労働基準監督署の窓口はいったいどうなっているのか・・・
想像するだけでも怖いものがあります。

景気のいい時は、
ボーナスなどの恩恵を受けることなく働き、
景気が悪くなると一番に調整されてしまう外国人労働者は
いったい何なのでしょうか?
年末年始、寮から追い出されてホームレスになる人もでてくるでしょう。
実際に住宅の相談もきていますが、
会社の寮は比較的割安であるので、
一般の賃貸価格との感覚の落差があって
なかなか価格面で折り合いがつきません。
また、保証人が必要だったり、敷金が用意できなかったり・・・。

2~3ヶ月くらい暮らせるお金を貯金していないのが悪いと
いわれるかもしれませんが、仕送りをして
日本ではぎりぎりで生活している人は少なくありません。

それと一緒で派遣で働く外国人労働者の場合、
怪我・病気=失業になることも少なくないのです。
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