MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

皆さんの力を貸してください

2012-04-23 12:23:37 | 通訳者のつぶやき
医療通訳研究会(MEDINT)は
医療通訳者と外国人医療に関心のある医療従事者により
構成されている任意団体です。

会費と助成金で運営をしていて、
研修会とシンポジウムの開催でほぼ予算を使います。

事務所は設置せず、
電話もおかず、
連絡事項はHPとMLで行うので事務所経費は通信費くらい。

NPOにする力もないので、
任意団体のままです。

スタッフは
中心メンバーがボランティアでやってます。
(多くの団体がそうかもしれませんが)
でも講師謝金はきちんと予算計上するようにしています。

2002年に活動開始以来、
たくさんの皆さんの支援を得ながら、
活動を継続してきました。

・・・・と書くと
活動休止宣言か?と思いますよね。
いえいえ、何とか踏ん張るためにこのブログを書いてます。

昨年は、
コープともしびボランティア事業をはじめ、
兵庫県遊技業協同組合のはーとふるふぁんど、
パナソニック財団、AMDA兵庫県支部、
(公財)兵庫県国際交流協会など
様々な団体から活動助成をいただきました。
そのおかげで、昨年度は今までにない回数の
研修会を開催することができました。

ただ今年は・・・あまりお金がありません。
だから事業を縮小せざるを得ないところがあります。
事務局の怠慢と言われればそうなのですが、
事務局も慢性人不足で、
マンパワーにも限界があります。
それぞれ仕事を抱えていて、週末はアルバイトもやっていて
あいている夜間や休日に活動なのでフルです。
私MEDINTも4月はGWまでは休みゼロで突っ走っています。

そこで、お願いがあります。
会員の方でMEDINTの活動を助けようと思ってくださる方がいらしたら
力を貸してほしいのです。

これから活動を継続していくにあたって
組織は新陳代謝をしていかなければいけないと思っています。
会の哲学は変えてはいけないけれど、行使する人は変わってもいい。

研修会場で一声かけてくださればうれしいです。







みのお英語医療通訳研究会の休止について

2012-04-16 00:00:00 | 通訳者のつぶやき

みのお英語医療通訳研究会代表の西野さんから
以下のご連絡をいただきました。

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「みのお英語医療通訳研究会休止のお知らせ」

当研究会は、2003年4月に医療通訳の啓蒙と人材の育成を目的として発足いたしました。
当初は、「医療通訳が何か」ということから説明をするような状況でしたが、
最近では医療通訳者が常駐している病院や、派遣する団体も増えてきて、医療通訳も市民権を得てまいりました。
当研究会の、目的であった「啓蒙活動」もかなり達成できたのではないかと、自負しております。

活動中には、多大なご指導やご支援を賜り、誠にありがとうございました。
心より、お礼申し上げます。

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みのおさんとはMEDINT設立の頃から
一緒にいろいろな活動をしてきました。

2004年大阪国際会議場での「言葉の壁」シンポジウムや
アメリカでの倫理規定を紹介した金襴大学でのシンポジウムなど
まだ「医療通訳って何?」という状況から
当時ではまだ少し早いかなと思われるテーマにも
積極的に取り組み、プロシーディングなどの資料を残してくれました。

みのおさんは医療英語に特化し、
原書などを積極的に導入して高度な研修を実施されてきました。
MEDINTは多言語での活動であったので、
研修の内容は違いましたが、
たとえボランティアであったとしても
「医療通訳には常に謙虚で自己研鑽と研修が必要である」という部分では
一致していたと思います。

10年にわたる活動を休止されたことは
私たちにはとてもさびしいですが、
これからも見守っていただきたいと思います。
お疲れ様でした。

医療現場と患者の「間」

2012-04-09 17:17:58 | 通訳者のつぶやき
医療通訳を考えれば考えるほど、
「何もたさない、何もひかない」のみの
通訳では役に立たないなと感じます。

もちろん、医療通訳は患者を診断をしたり
治療に口をはさんだりするものではないし、
病院と対立したり、不和を生むものでもありません。
その逆で、医療現場と外国人患者の間をつなぐ役割だと感じます。

MSW研修で感じたことは前々回書きましたが、
医療従事者ではない患者に近い感覚を大事にしたうえで、
日本の医療に関しての知識と理解を持つ存在でありたいと思います。

「間」に存在することで、
医療現場と患者のコミュニケーションを助けます。
なので、通訳よりもコミュニケーションの手助けといった部分が
より重要になってくるのではないかと思っています。

Iさんがいつもいってきた
「対人援助通訳」という言葉が医療通訳にも似合います。

そのために、医療通訳者は医療の素人では困ります。
医療者のチームに入ろうと思ったら、
「患者の使う言葉」だけでは不十分です。

資格化には医療通訳者のあるべき姿が見えていないと難しい。
患者は、医療現場はどんな通訳者を欲しているのか?
医療通訳者は日本ではどうあるべきなのか?
議論を深めていかなければいけない時期に来たと感じます。



シンポジウムのプロシーディングができました

2012-04-02 11:44:33 | 通訳者のつぶやき
昨年、MEDINT看護部会主催で開催した
シンポジウム「外国人医療と看護教育」の
プロシーディングが完成しました。

シンポジウムでは基調講演に栃崎奈津子先生をお迎えし
外国人医療について看護職としてどう向き合うかについてお話しいただき
シンポジウムでは
愛仁会高槻病院助産師の村田さん、
多文化共生センターきょうとの高嶋さん、
患者の立場から中国語通訳者の斉さんにお話しいただきました。
全体のコーディネートを看護部会代表の新垣さんが行いました。

私たちは医療通訳者の立場で考え、活動していますが、
看護職の視点を学ぶことはとても大切なことです。
特に、私たちと一緒に外国人医療を支えてくれる
看護職者の方々の存在は切り離せないものだと思っています。

MEDINTのシンポジウムは
新しい課題に挑戦していく意味合いを持っています。
是非、看護職の視点から見た外国人医療についての考えを
プロシーディングを通じてひとりでも多くの方々に
知っていただければと願っています。

プロシーディングは1冊500円で販売しています。
購入希望の方はこちらにご案内があります。

お買い上げいただいた分は、
次回のシンポジウムの準備と活動資金に使わせていただきます。
よろしくお願いします。