MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

臨床道化師/クリニクラウン

2014-02-24 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
いつも2月のMEDINTの講座は事務局のIさんが企画してくれます。
いつもの医療や言語の講座とは少し趣向のかわったものがあり、
毎回楽しみにしています。

今年はクリニクラウン協会の熊谷先生に
「患者との距離の取り方ワークショップ」をお願いしました。

クリニクラウンについては こちら

クリニクラウンと医療通訳・・どこに共通点があるのと思うかもしれません。

1:病院内医療スタッフではない(ことが多い)
2:医療行為を行わない
3:患者と家族の精神的な支えとなる
4:診療場面の雰囲気作りに影響を与える
などなど・・・。

クリニクラウンの方の患者、家族との距離の取り方や
自分を表現するトレーニングは私達通訳者とも共通する部分があると感じました。

当日のワークは久しぶりに童心にかえって、楽しみました。
なんといっても、いつもは真面目な会員さんのお茶目な素顔を見られたことが、
私にとっては大きな収穫でした。

病気である自分が嫌いになって笑顔になりにくい子供たちに
感情表出できるように、様々なコミュニケーションツールを利用するというこのお仕事。

緊張感の高い現場でも笑顔を忘れず、
医療スタッフがたのみたい通訳者になるという意味では、
私たちもクリニクラウンの人達を見習って
話しやすい場所作り、患者と家族を笑顔にできるように
頑張りたいなと思うのです。

熊谷先生の強く明るい笑顔に触れたことで、
とても元気になれました!
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

手話通訳がわかる本

2014-02-17 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
ブログを読んでくださっている手話通訳者のKさんからメールをいただき、
手話通訳に関しての文献をいくつか教えていただきました。

特にこれはわかりやすくていいなあと思った本が

「新 手話通訳がわかる本」全国手話通訳問題研究会 中央法規出版です。

まず「聞こえないとはどういうことか」を第1章で丁寧に紹介しています。
「電子レンジのチンが聞こえない」
「お店で、お箸はいりますか?という声が聞こえない」
「振動があったがガス爆発か地震かわからなかった」など
聞こえないということが日常生活でどんな大変なことか
具体的に理解することができます。

また第2章では
手話が言語として認められたことやその特徴、
日本のろう者の状況や運動の歴史などが書かれています。

言語医療通訳を考えるときに
海外の取り組みを参考にしている例はありますが、
私はこの本を読んで、まず手話通訳のたどってきた流れが
言語通訳にも当てはまるのではないかと感じることがたくさんありました。

まずは全国手話通訳問題研究会という団体の存在です。
1974年に設立され、健聴者会員は1万人とのこと。
「研究」だけではなく、「運動」にも取り組んでいます。
こうした団体がまだ日本の言語医療通訳者にはありません。
医療通訳者の拠り所となり、自分たちの問題を考え、利用者とともに進めていく、
こうした運動の形が言語通訳にも必要なのだと思います。

手話通訳者の仕事を紹介した場面では、
人が暮らす日常の様々な場面に通訳が必要であり、
その分野は言語通訳のコミュニティ通訳分野と一致します。
司法、医療、行政、教育といった専門分野です。

また、検定試験について、1級から5級まであるのですが、
2級以上ではろうあ者の歴史や暮らし、
聴覚障害者関連福祉制度が筆記試験の対象となります。

言語通訳においても、
在日外国人の人たちの在留資格や日本の医療・福祉制度などがきちんとわからなければ
医療通訳は行えないと感じる場面が多々あります。
医療通訳場面では権利擁護は避けられない問題です。

こうして考えると
言語通訳者として、日本の手話通訳のたどってきた道をまず学ぶことが
とても重要なのではないかと思います。



コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

医療通訳者倫理について

2014-02-10 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
先日、枚方市の医療通訳士研修に参加してきました。

プログラムは こちら

枚方市は健康医療都市ひらかたコンソーシアムで8つの事業を展開していますが、
その中には外国人や聴覚障害者の人たちが安心して医療を受けられるというというものがあります。

その一環として医療通訳士の養成講座が開催されているのですが、
とてもよく考えられた研修になっていると思います。

まず、事務局が保健センターなので、
保健センターの職員や医療職の人たちが自らオーガナイズしている点が評価されます。

また、受講者も書類選考をして、
ロールプレイを想定してのレベルチェックと各言語の人数構成を考えています。

講座は医療に関する学習とロールプレイを同日に行い、
実習中心に作られています。

そして、一番驚いたのが倫理に4時間を費やすということです。
私は医療通訳士倫理の担当をさせていただいたのですが、
実際に医療通訳士協議会(JAMI)の倫理規定に則って、
具体的な事例を出して、この場合はどうするかをみんなで考えていきます。

倫理に関しては、障害者の権利擁護からはじまっている手話通訳の方々が、
まだ日の浅い外国語通訳者を引っ張ってくださる部分もあり、
基本的な倫理規定をベースにケースを自分たちの頭で考えるという研修になりました。

実はこのお話をいただいてから、
ずっと、倫理4時間の意味を考えてきました。
そして研修を行う中でそれがはっきり見えてきました。

医療通訳士のほかの通訳との違いはこの倫理の部分です。
ガイド通訳や同時通訳などで活躍してきた人達が
社会貢献や仕事の幅を広げるために医療通訳に参入してくる時に、
もちろん専門用語は覚えなければいけないですが、
それ以外に医療通訳士としての役割と倫理を学んでおかなければ
言語能力とは違う次元のトラブルに巻き込まれてしまいます。

患者や家族からこう言われたらどうする?
医療者がこんな態度をとったら通訳者としてはどうする?
患者が病気を隠して診察にのぞんだら、通訳者としてどうするか?
立ち話の中でDVや児童虐待を発見したら?
外国人が専門用語がわからないときは言い直していいのか?
自分の実力では無理な通訳は断る?

こうした例は
一般通訳トレーニングにはあまり出てきませんね。

医療通訳は奥深いです。


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

助成金の季節

2014-02-03 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
あっという間に新しい年になってから1ヶ月が過ぎました。
日々単調な生活をしていると、時間が早いと感じます。
刺激が欲しいけど、疲れるしなあ・・と思う年になりました。

1月から3月はどこの団体も助成金の申請と報告で忙しい時期だと思います。
MEDINTも週に1つは必ず申請書を書いているか、報告書を書いています。

会費だけでやりくりしていくことは、とても困難です。
最初の頃は、講師に無償できていただいたり、会費はとらないと考えていましたが、
それでは継続事業にしていくことができません。
適正な謝金を支払うためには、予算措置が必要で、
MEDINTの講座をすべて運営するためには会費収入だけでは完全に赤字になります。
ですので、様々な団体からの助成をいただいて運営しています。

一番大きいのは、コープともしびボランティア振興財団の助成です。
兵庫県の団体を中心に地域に根ざした小さな活動を援助してくれています。
もう3年継続して支援をいただいていますが、
金銭的な支援だけでなく、コープの広報誌で広報してくださったり、
ラジオ番組で宣伝してくださったり、
なによりも、よい事業なので頑張れとスタッフの方が励ましてくださいます。
これはお金よりもうれしいことなのですo(^▽^)o

それから、長期間継続して支援してくださっているのは
(公財)兵庫県国際交流協会の民間国際交流事業助成です。
毎回、シンポジウムや看護教育や言語分科会などといった
様々なテーマで支援をしてくださいますが、変わらず様々な場面で
継続的に支援してくださるのが一番有難いのです。

最後に忘れてはならないのが、AMDA兵庫県支部の活動助成です。
これはMEDINTが始まった2002年からずっと支えていただいています。
MEDINTができたきっかけの団体でもあります。
毎年、5月に総会があり、そこで1年の活動報告と医療通訳の動きを紹介するのですが、
みなさんの前で発表することで、毎年背筋が伸びる思いです。
だから、MEDINTの新年はAMDA兵庫県支部の総会だといつも思っています。

それ以外にも、新しい事業を展開するために
暇を見つけては申請書を書き続け、領収書を集め、報告書を書いています。
他の団体の方はどうされているのかなあ・・といつも思います。
お恥ずかしい話、本当に締切に追われている感じです。

それ以外にも、遠方で講座利用はされないけれど
ずっと会員として支えてくださっている方々がいらっしゃいます。
本当に感謝です。

MEDINTの講座に参加されている皆さんには
こうした様々な方々の支えで講座が開催されていることを是非知ってほしいと思います。
その上で、医療通訳者として精進してもらえれば、
本当の意味で助成いただいている皆さんへの恩返しになります。


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする