MEDINT(医療通訳研究会)便り

医療通訳の制度化を目指す医療通訳研究会(MEDINT)のコラム
~みんなで 医療通訳者を増やし、守り、育てよう!~

倫理ワーキンググループが動き出しました

2010-09-24 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
先日18日、大阪市内で
医療通訳士協議会倫理ワーキンググループの
第1回会合が開かれました。

公募で決まった参加者は
ネイティブ通訳者もいれば
派遣団体の方、手話通訳者の方もいます。

まずはこの医療通訳者倫理策定にかける思いを
それぞれ出し合い話し合いをしました。

医療通訳といっても
ほんの数年前には言葉自体がなかった新しい業態です。
ボランティアなのかプロなのか、
サポーターなのか医療スタッフなのか、
家族やただバイリンガルというだけで医療通訳と呼んでいいのか、
医療通訳の仕事の範囲はどこまでなのか。

こうしたことが何も決まっていないまま、
私たちは今まで医療通訳をしてきました。

医療資格者から見ると、
「一体この人たちは何者なのか?」からはじまり、
「医療通訳は何を根拠に仕事をしているのか」まで、
よくわからない存在であったと思います。

ゆえに、
通訳をしてもらうことに遠慮があったり、
できるだけ便利に使いたいと思ったり、
大きな期待もせずに適当につきあおうといった思いがありました。

今でも医療者に聞かれるのは
「いつでもただで来てくれる通訳はどこにいるのか?」です。
「いつでもただで来てくれる医師や看護師はいるか?」と
聞く人はいないのに、医療通訳ならば普通に聞かれます。

私たちはそうした不安定な中で医療通訳を続けてきましたが、
そろそろきちんと自分たちの仕事を定義する時が来ていると思います。

医療通訳士協議会のブログで
倫理ワーキンググループに関する報告がなされていきますので、
ぜひ皆さんご注目くださいね!
コメント

失敗談1

2010-09-17 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
通常、失敗についてはあまり公表したくないものなのですが、
私はコミュニティ通訳も医療通訳も特別な勉強をせずに
実地の中で訓練してきた人間なので普通より多くの失敗をしています。
もちろん、その時には自分なりにベストを尽くしているのですが、
どうしても間違ってしまうことがありました。

これから医療通訳をする人には同じ失敗をしてほしくないし、
こうした失敗談を公表していくのも年長者の仕事かなと思い、
時々こうした失敗談を公表していくようにしようと思います。

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ある日、妊婦のAさんがB5の小さな紙を持ってきました。
そこには「先天性異常検査の同意書」と書かれてありました。

1:検査に同意します
2:今回は検査を希望しません

それ以外に書いてあるのは
患者と家族の住所、連絡先、印鑑。

患者さんは妊娠5か月で40歳の高齢出産。
これは羊水検査のことかなと思いましたが、
この紙には検査の内容は何も書かれていません。

ご本人には検査内容が何も書かれていないことを説明したうえで、
羊水検査などの可能性について話しはじめました。
本当は書いていないことを通訳が勝手に説明してはいけないのですが、
患者さんがあまりに不安そうなので、こちらとしても
思い当たることがあれば一緒に考えようと思ったのです。
異常が出たらどうしよう・・とか話していた時に
ぴらっともう一枚B5の紙がでてきました。

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そこには「フェニルケトン尿症の検査について」と書かれてありました。
この同意書はフェニルケトン尿症の検査のことだったのでした。

行政も検査を受けることを奨励し、
早期発見のために検査を受けましょうと書いてあります。
ただし、これは生後間もなくの子供がうけるものなので、
どうして妊娠5か月のお母さんがこの同意書をもってきたのかわかりません。
もしこの1枚が見つからなかったら、
全く違う解釈をしていたかもしれないと思うとぞっとしました。

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それともうひとつ。
その紙には担当医師の名前が書かれていました。
「○○医師の説明に納得して署名します」と書いています。
本人は日本語がほとんどわからないので、
たぶん説明は受けずにこの紙を受け取ってきただけなのだと思いますが、
もし何かあったらどうするんだろう。
同意書にサインした患者の責任になるのかなとも思いました。

最近、個人情報の問題があり、
病院もほとんど電話での問い合わせを受けてくれません。
読めない紙を持って途方にくれるのは患者だけでなく
通訳者も同じです。

医療通訳者が病院に所属していれば
こうした問題は起きないでしょうか、
ほとんどが身近な通訳者を使っているのが現状なのです。

病院側にも読めない患者への配慮がほしいと思います。
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朋あり遠方より来る、亦楽しからずや

2010-09-10 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
医療通訳や在日外国人支援の活動をしていると、
協力隊のOBやOGに出会います。

パラグアイから帰国して、
もうすぐ20年近くなるのですが、
今でも新しい出会いや懐かしい出会いがあります。

先週もコミュニティ通訳の研修会やMEDINTの言語分科会に
パラグアイで同じ時期に活動していた隊員が
来てくれました。

20代の頃にともに大変な思いをしながら活動をしていた仲間とは
時間がいくら経過していてもすぐに昔に戻れるものですね。

「~君」「~ちゃん」と呼ぶ友人は
この年齢になるとほどんどいなくなるのですが、
昔の友人は昔のままの呼称が似合います。

そして、年月がたったことを感じさせないくらい、
若い頃ままの人が多くて、
こちらが年をとってしまったことに戸惑いを感じます(笑)。

前回のブログで書いた医療通訳のアンケートには
多くのブログ読者の方からのご協力をいただき、
ありがとうございました。

海外で読んでくださっている方や、
地域で孤軍奮闘されている外国人支援の皆さんのお声が聞けて、
勇気が出てきました。

遠くの人も近くの人も、
昔知っていた人も新しく知り合いになった人も
こうした出会いがあるから活動は楽しいのかもしれませんね。
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医療通訳士協議会(JAMI)アンケートご協力のお願い

2010-09-03 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
医療通訳者の皆様へ

医療通訳士協議会(JAMI)では、医療通訳倫理の策定にむけて全国の医療通訳者アンケートを実施します。
医療通訳派遣団体に参加されている通訳者の方には団体を通じてご案内させていただきますが、
医療機関に勤務されていて医療通訳をされている方や
個人で医療通訳支援をされている方、
外国人配偶者や家族のために通訳をされている方など、
もしいらっしゃいましたらご協力いただけないでしょうか?
ご協力は医療現場での通訳経験のあるかたに限ります。
今後の日本の医療通訳に皆さんの貴重なご意見を反映させてください。

アンケートは匿名で、分量はA3用紙2枚程度です。
内容を見て協力できない場合は廃棄していただいても結構です。
記述式の部分は日本語以外(英語・中国語・スペイン語・ポルトガル語)でも可能です。
切手不要の専用封筒を用意しておりますので、それに入れて送ってください。

ご協力いただける方はこちらからアンケート用紙を郵送させてもらいます。
(○○郵便局止めでもOKです)

第1回集約 9月5日 アンケート発送予定 9月7日
第2回集約 9月13日 アンケート発送予定 9月15日

送付先と枚数を officejami*gmail.com までご連絡ください。
(*のところに@をいれてください)

一人でも多くの方のご意見をいただきたいのでご協力お願いします。

医療通訳士協議会(JAMI)事務局


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