MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

こころの支援協議会に参加して

2010-10-08 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
9月25日、26日に多文化間精神医学ワークショップが
東京の明治学院大学で開催されました。

多文化間精神医学会
HPによると海外駐在員やその家族の適応問題、帰国子女の再適応、
日本国内における外国人労働者の適応問題、外国人花嫁問題、
国家間・民族間の紛争、それに伴う難民問題、宗教・民族問題などを
多方面から専門的に探求するために
1993年7月に設立されたとあります。

3月の福島の学会に続き2度目の参加ですが、
さまざまな専門家の方々に出会えるので、
非常に学びの多い場ですし、
私が医療通訳の3大課題だと思っている
増え続ける外国人移住労働者の心の問題にも
取り組んでいる学会です。

25日は外国人のこどものこころを中心に
スクールカウンセラーや当事者などの発表がありました。

特に当事者としてお話しされたベトナム人女性の話が心に響きました。
さまざまな苦労をしてこられたと思うのですが、
きちんとキャリアを積み上げてきたと同時に、
家族の中できちんと母語を伝えてきた親御さんも素晴らしい方だろうと思いました。

言葉と心は特に子供の育ちの場面ではつながっていると思います。
時々、子供が親に言いたいことが母語で表現できない場面にであったり、
子供の日本語がわからず親がいらだつ場面に出会うことがあります。
言葉は人を形づくる上で大きな役割を担っています。

26日のこころの支援協議会では、
残念ながら参加者は少なかったのですが、
精神科医の意見を直接聞くことができて、
私にとっては非常に貴重な体験でした。

医療通訳は言葉をつなぐだけでなく
文化や制度もつなぎます。
他業種の方々との連携や情報交換が大切だと痛感しました。


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