MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

「外国人医療通訳者のための医療日本語講座」(全3回)

2024-04-01 11:03:03 | 通訳者のつぶやき
MEDINTの2024年度がはじまりました。
そのまえに、2023年度の活動報告がまだできていなかったので、
ブログを使って、皆さんにお伝えします。
HPには、もっと詳細な内容をあっぷしますので、そちらもご覧下さい。

まずは、「日本語を母語としない医療通訳者のための医療日本語講座」です。

日本で開催される医療通訳向けの研修は、そのほとんどが日本人通訳者向けに企画されてきました。
しかし、技能実習生、留学生、技能・人文知識・国際業務の在留資格をもつ比較的若い労働者が全体の3割を超える中で
通訳言語が多様化し、その多くを、日本語を母語としない通訳者が担うようになっています。
そのため、言語の多様化に伴い医療通訳研修のあり方も変えていかなければなりません。

今回は、今後の医療通訳研修(言語)のあり方のモデルケースを作る目的で行いました。
工夫した点は、医療者(看護師、医師)と日本語教師がペアになって講義を行うことです。
毎回、事前に打ち合せを行い、日本語教師が単語ノートを作成し、それに基づいて医療者が、
場面の説明やどうしてそういう表現をするかなどを説明します。
最初の30分を医療者の説明、次の30分を日本語教師の解説、そしてそのあとの30分を質疑応答、
最後の30分はフリートーク(なんでも話そう!)としました。
小児科場面の言葉は地域の言葉が多用されるため、今回は「関西弁」がよく使われ、
関西以外の参加者には少し違和感があったかもしれません。
また、議論の中で、医療通訳者が疑問に思っていても聴くことができないことや、
それぞれの文化の違いの紹介、薬の使い方等言葉だけでなく、医療についての勉強にも結びつけることができました。
国籍や使う言葉は違っても、共に学ぶことが実証できたことは、
今後の医療通訳研修にとってのモデルケースとなるので、
今後も、助成金がとれれば何らかの形で開催を検討したいと思っています。
引き続き応援よろしくお願いします。

日本語を母語としない医療通訳者のための医療日本語講座 申込25名
第1回 2023年12月17日(日)10:00から12:00「小児看護の日本語」
講師 りんくう総合医療センター国際診療部看護師 新垣智子さん
   にほんごサポートひまわり会 代表 斎藤裕子さん

第2回 2024年1月14日(日) 10:00から12:00「痛みを伝える」
講師 AMDAひょうご副代表・医師 中川卯衣さん
   にほんごサポートひまわり会 代表 斎藤裕子さん

第3回 2024年1月28日(日) 10:00から12:00「こどもの風邪」
   講師 AMDAひょうご副代表・医師 中川卯衣さん
   にほんごサポートひまわり会 代表 斎藤裕子さん
コメント
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