MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

患者との距離の取り方

2014-01-13 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
皆さん、お正月休みはどう過ごされましたか?
医療職やサービス業の方、神社を経営されている方(読者にいるのかな?)はお忙しかったと思います。

私は今年は受験勉強もなく、のんびりしたお正月を過ごしました。
近所のツタヤのセールで漫画を30冊レンタルして、ひたすら読むという
前からやってみたかった自堕落な過ごし方をしておりました。

また、親が全員後期高齢者になったので、
「今年から正月はなし」宣言があり、
一方は年末の墓参りと墓掃除、
もう一方は病院で爪切り・散髪をして過ごしました。

お正月に読んだ1冊
「統合失調症がやってきた」 松本ハウス イースト・プレス刊

何度かブログにも書いたことがありますが、
精神疾患について、通訳者が憶測や先入観を持つことが危険であることや、
これが本人の努力とか考え方の問題でなく病気であることを理解すること、
まず、知識として精神疾患を知っていなければ、通訳するのは難しいとおもうのです。
また、同時に知識だけではダメだとも思います。

そんな時、難しい専門書よりも、患者さんの書いたものは具体的で参考になります。
統合失調症についても、それぞれ固有の症状があり、一様ではないということを知るために、
こうした患者の体験談はとても参考になります。
特に、この松本ハウスさんの本のなかの
子どもの頃に出た症状を描写した部分と、
相方キックさんのハウスさんに接する態度はとても参考になります。
漫才の相方を戦友と書いていますが、友達を思う上での距離感が抜群です。

患者さんの立場から書かれたものを読むときに、
一番気になるのは、支援者としてどうすれば患者に一番いいのかという視点です。
言ってはいけない言葉、やってはいけないこと、
逆に、こういう言葉が患者のためになる、こういうことをすれば患者にとってよいということは
個人差はあるとは思いますが、とても勉強になります。

また、テレビドラマはあまり見ないのですが、
今季は三浦春馬さん主演の「僕のいた時間」が放送されています。
主人公はALSの患者です。
周りのサポートだけでなく、病気の経緯、患者の思いなどが時間を追って描かれていくと思います。
興味深く見ていきたいと思っています。

来月のMEDINTの医療講座のテーマは「患者との距離の取り方」です。
支援者として患者とどう距離をとれないいかについて講師から伺うことになっています。
日頃、通訳業務の中で悩みを抱えている方、是非ご参加ください。

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