暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

スウェーデンお茶の旅・・・最終章 「イーダの部屋」

2017年07月30日 | 南仏プロヴァンスとスウェーデンの旅

 
     ヘルシンキ大聖堂


 マーケット広場にて昼食、搾りたてのオレンジジュースに感激!

最終日6月29日にホテルからタクシーでブロンマ空港へ。
フィンエアー0982便に乗り、一端ヘルシンキ空港へ降り、約6時間後にJAL0414便で成田へ。
ヘルシンキで6時間も待ち時間があったので、電車に乗り、ヘルシンキ中央駅近辺をうろつきました。
最後に樺細工の箱と「マリメッコ」のティポットを買って、やっとやっと買い物終了です。
6月30日の朝、無事に成田空港へ到着、夢のような旅を終えて暑い日本へ戻りました。 


「イーダの部屋」・・・ストックホルムの民族博物館

1つだけ、書いておきたい事があります。
「イーダの部屋」のことです。
「スウェーデンに本格的茶室・瑞暉亭を建て、茶の湯を広めたい・・・」と嘆願したイーダ・トロツィグを顕彰して民族博物館2階に「イーダの部屋」が作られていました。
その部屋で初めてイーダの写真を見ました。
お孫さんのゲイビーが本「瑞暉亭」に書いた一文の通り、なかなか意志が強そうな女性です。



「私達の祖母イーダ・トロツィグ」
(Gavy Stenberg Koch、Ume Stenberg Radbuch著  訳者 オーネル敏子)より抜粋
ちょっといたずらっぽい目は優しく聡明なブルーカラー、はっきりしたあごのラインは頑固さを語る様でした。顔は大きな笑い声と同時に明るくほころび、髪は後ろで結ばれていました。 
力強い手はお菓子を焼いたりパンを焼いたりする様な、典型的なおばあさんの手ではありませんでしたが、私達を抱擁する優しい手でした。
もちろんお茶の葉を急須にいれたり、日本の生け花の為に花をアレンジする祖母でした。
祖母と母のイーネズ(Inez)は盆石(石と砂で造る芸術)を浅鉢で造り、私達はそれを見る事がありました。






瑞暉亭の茶会の合間に「イーダの部屋」でくつろぐ二人

イーダが持って来た、当時の日本の写真がたくさん飾られています。
明治時代でしょうか、私が見ても古い古い昔の日本の風俗写真ですが、きっと見る人が見れば民族学的な価値があることでしょう。
もし瑞暉亭を訪れることがあったら、「イーダの部屋」で是非イーダに会ってください。
それから民族博物館の日本を紹介する展示コーナーに素晴らしい茶道具、釜、炭手前道具などがあり、こちらもお勧めです。
ただ、どういう経緯でこちらに来たのか、肝心なことがわからないままになっているのが残念!
素晴らしい能面もたくさん展示されていましたが、こちらも詳しいことがわかりません・・・。





これにてスウェーデンお茶の旅は終了ですが、お茶の持つ力と不思議なご縁を噛みしめる旅でした。
スウェーデンに根を下ろし、お茶と真摯に向き合い、暮らしや自然を楽しみ、それぞれの場で活躍している現代のイーダ達に逢えたことが嬉しい旅でした。


「現代のイーダ」・・・瑞暉亭にてOさんとマリアさん

みなさま、タック ソー ミュンケ(ありがとうございました)!
日本でご来庵を楽しみにお待ちしています。


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PS)
うんうん唸りながらPCに向かっていた時に、
 京都のTYさんからメールが届き、元気を頂きました。
このメールのお蔭で最後まで書き終えた気がしています。ありがとうございます!

 京都のTYさんから
京都は祇園祭も終わり夏本番となってきました。お変わりございませんか?
6月にブログのお休みが告げられた時は、ご病気か海外旅行かどちらだろうと案じていましたので、まだ続く旅行記に再会できて、毎日愉しみに拝読しております🤗
日々の巡り合わせを大切にされてこられたからこその、出会いが一杯つまったご旅行だと、感銘しております🎀
旅行記も終わりに近づいてきたでしょうか?
書き終わられ一安心されて、旅の疲れと夏の暑さが一度に押し寄せない様に、お身体をご自愛下さい。
またお目にかかれる日まで・・。

自分がまるで旅行に同行している様に感じて、急いで書いた文章で言葉足らずで申し訳ありません。       TYより
       



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