暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

古都  町家探訪(4)

2011年12月22日 | 京都へ家うつりします
町家を借りる話が進み、一部改修して頂けるかどうか、
大家さんへお尋ねしていました。
すると、思いがけないメールが不動産屋Hさんから届いたのです。

    ご要望の内容を大家さんにお伝えしましたところ、
    「出来るだけご意向に沿うように検討します」
    とのことで、以前にこの町家の改修を担当された設計士さんと
    相談してくださいました。

    設計士さんへ見積もりを依頼されたところ、
    「検討くださっているお客様の意向を直接確認した方が
     行き違いがなくてよいのでは?」
    という話になりました。
    そこで、京都にお越しいただくことは可能でしょうか?
    もし可能でしたら、その日程をおしらせください。
    設計士さんと日程調整します。

町家のことをよくわからないでコトを決めようとしている私たちにとって
専門家が立ち会ってくださるのは、とても有難いお話しでした。
それで、その町家をまだ見ていない主人と京都へ向かいました。

約束の時間より早めに着いたので、十二段屋(丸太町)で昼食後、
周囲をぶらぶら歩き回り、近くの神社に「無事成就」をお願いしたり、
スーパーの品揃えを見たりしました。

               

路地の入り口でHさんが待っていてくれました。
小さな路地なので「わからないのでは?」と心配してくださったのです。
設計士のSさんもご一緒です。
戴いた名刺に「京町家作事組」とありました。

「京町家作事組」は、「京町家net」という京町家を保全・再生・活用するための
プロジェクトに属していて、町家再生の実戦部隊です。
最初に訪れた「京町家情報センター」も「京町家net」の一つです。         

大家さんにお目にかかってご挨拶し、みんなで町家へ入りました。
家というものは人が住んでいる時と、住んでいない時とで、
こんなにも印象が変わるものか・・と思いながら、
「お茶」の温もりが消えた、寒々とした空間を眺めました。

台所は、前借主Sさんが町家の伝統工法にこだわって、
わざわざ床板を取り外して通り庭へ戻したのですが、
また、床板を張りたいということで、ややっこしいことです。

この辺りが同じ「町家に住む」ということでも、住み方やこだわりに
違いが出てくるところなのかも?
町家の伝統的工法や風情は大好きですが、毎日の生活も大事にしたいです。

               

家に合わせて暮らすのか、生活に合わせた家にするのか、
町家の個性と利便性との妥協点を捜すことになりそうですが、
住みながらゆっくり考えていければ・・・と思います。

しかし、2時間の打ち合わせ中に身体(特に下半身)が冷え切ってしまい、
これからが本番の「京の底冷え」恐るべし・・と、
見えない敵(?)に震えあがったのでした。 (つづく)
 
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     写真は、「お参りした神社」
           「昼食に食べた十二段屋のすずしろ」
           「町家内部」

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