「平安神宮で4月10日から13日まで行われる紅しだれコンサート、
昨年行ってとっても好かったのでお勧めです」
京都在住のK氏からお誘いがあり、4月11日に行ってきました。
その日は、渡辺雄一郎氏のギター演奏で、日替わりで演奏者が代ります。
18時過ぎに家を出て、早めに神苑へ入りました。
陽が落ちかけた神苑は紅シダレ桜が満開で、息をのむ美しさです。
ライトアップがさらに妖艶さ、豊潤さを演出しているようで、
「今年はもう桜は十分見たから・・・」
と言っていたにもかかわらず、またも感動!
東神苑・栖鳳池に面した貴賓館がステージで、
池の周りに咲き競っている桜たちは、暮れかける空色と照明によって
その表情を変えていきます。
どっぷり日が落ちると、池に桜やステージが映し出されて
幻想的な雰囲気の中でギター演奏を堪能しました。
「涙そうそう」から最後の「花」まで、時折、お話を交えながら
渡部雄一郎氏も平安神宮の舞台を愉しんでいたようでした。
「こちらから見る、池に映る桜が絵のようで、一番好い席かもしれません。
このようなステージで演奏する機会を与えてくださって、感謝しています」
東日本大震災のあと、
「自分が出来ること、ギター演奏で被災地の方を力づけたい・・・」
何度も東北へ行ったというお話など、やさしいお人柄がしのばれます。
この世のものでないような舞台、桜の陰の観客席、ギターリストの演奏、
一幅の絵の中に時間が凝縮されたような感覚を覚えながら
「なんて平和で、シアワセなんだろう・・・・」
折から雨がポツポツ・・池の面が静かな波紋を描きます。
終り近くに二羽の白鷺が栖鳳池の上を舞い始めました。
ギター演奏に感激したのかしら?
それとも、私たちがねぐらを騒がせているのかな?
演奏が終わり、真っ暗になったステージと、水鏡に映る桜を惜しみながら
帰途につきました。
「来年もまた来たい!」