暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

五葉会の初稽古 in 2017

2017年02月20日 | 暁庵の裏千家茶道教室



2017年2月17日は遅ればせながら五葉会(七事式の勉強会)の初稽古でした。
1月はお休みだったので2ヶ月ぶりの五葉会を一同、とても楽しみにしていました。
それに、初稽古と言うことでランチは豪華(?)にお寿司、これも楽しみでした。

床の掛物は「春水満四澤」、足立泰道老師の御筆です。
科目は、仙遊之式、投込花月、昼食後に香付花月です。




仙遊之式は廻り花から始まります。
花が少ない時なので集まるかしら?と案じていましたが、早春の花をたくさんお持ち頂き感謝です。
花入は萩焼の耳付にしました。
毎回、FさんとKさんがノートに記録してくださっています。

 仙遊之式

   桃  雪起し               宗厚
   桜  黒ぼうし     三       宗悦
   桃  姫辛夷      一       宗里  二
   桜  木五倍子          東  宗曉  一
   黒文字  金魚葉椿  二   半東 宗智  三


客方は花を入れる前に次客へ「お先に」、先客が戻ってきたら「上げさせて頂きます」と挨拶しますが、
東は戻ってきた三客へ「上げさせて頂きます」と挨拶してから半東へ「お先に」、
半東は東が戻ってきたら「上げさせて頂きます」とだけ挨拶します。
ワンパターンの挨拶でないところがポイントの1つです。
「どうぞお水を」は正客が言います(且座では東)。


       黒文字と金魚葉椿

炭は本炭所望、三客が炭を継ぎます。
香になり、正客と次客が本香と次香を焚きました。
折から障子に春の陽光が射し、庭の梅の木の影が映って墨絵のようです。
伽羅ともう1種の香を聞き回しながら、優雅で平和なひと時を皆で歓び合いました。

ランチの後、暁庵の大好きな香付花月です。
嬉しい正客(月)が当り、香包み三種「初音」「春の雪」「雛まつり」より「雛まつり」を選びました。


           暁庵宅の豆雛

 香付花月之記
 
  雛まつり夜ごとさざめく吾が雛は
      身の丈三分ばかりなれども      宗曉

  床の間にひそりとおわす二柱(ふたはしら)
      雛のささやき心通いて         宗厚

  松風の 音に誘われ 雛まつり        宗智

  初孫の健やかなれと祈り込め
      家族で祝う雛まつりの膳       宗里

  桃花笑み雛の一行清くあり
      見守るように家族のように      宗悦

                    出香    宗曉
  香銘  雛まつり


最後に折据を回し、花を引いた宗悦さんが記録紙を戴きました。

五葉会では、わからないところは時に厳しく時にやさしく注意し合いながらやっています。
皆で知恵を出し合うのがなかなか面白く、時に宿題になったり、本で確認したりします。
「七事式は、良きお仲間と楽しく、とにかくやり続けることが大事」と思っています。
皆さま、今年も宜しくお付き合いください。 

 
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