暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

むらさき茶会ー6(最終回)

2015年11月12日 | 茶事・茶会(2015年~自会記録)

最終回は、むらさき茶会へ馳せ参じてくださったお客様からの手紙を載せたいと思います。
茶会のあれこれを思い出しながら何度も読んでいます。ありがとうございます!
全部は無理なので2通だけ・・・IさまとSさまから頂戴した手紙です。

 Iさまより
まだ寒さの残る春の朝 初めて東京教室のお玄関でお目にかかった時
白鳥がいる・・・と思いました
そして昨日 白鳥は華やかに羽ばたいて鮮烈な印象を残されて行きました
・・・お綺麗でした・・・・そしてワクワクいたしました

多分織部や宗和がそうであったように暁庵様のお茶席では次に何がくるだろうと
高揚させて驚かせてくれる・・・そんな愉しい会でした

お道具組がお屋敷に映えて一層の趣を感じさせてくれました
お心入れの蓮華飯始め お料理の美味しかったこと
でも何よりご一緒させていただいた皆様が温かくて明るくて、これは暁庵様のご人徳ですね

お招きいただき本当に嬉しかったです 
ありがとうございました
年齢を重ねて行く事が心待ちになってまいりました
また御一緒にお稽古をさせていただくのを楽しみにしております・・・(後略)
 

                            
                                   昼食は椅子席で・・・

                            
                              隣花苑の名物料理「蓮華飯」(9月限定ですが特別に・・・)
 Sさまより
鴨川べりの桜の葉も照葉となる季節となりました。
先日は古希の茶会へおまねきいただき 本当にありがとうございました。
蓮華飯、香席、そして広間の茶席、どれも心に残って何回も思い出しています。
京都をあとにされた時、秋に三溪園で古希茶会を・・・とおっしゃっておられ、
私も楽しみに待っていたものがとうとう終ってしまったのですね。
・・・うれしいけれどなんだか少しさびしい気持ちです。

隣花苑は想像以上にすてきな場所でした。
三溪園に点在する茶室もいくつか拝見しましたが、今も人が使う現役の建物の方がはるかにすてきですね。
その中で思いもよらぬ正式な聞香席、あの灰のつくり方にしびれました。
蓮華飯は蓮の実がなくならないかと気をもんでいただいたようで、
おかげさまでこれが追善の蓮華飯かとありがたく頂戴しました。
三渓そばもとても美味しかった!

今まであれこれ想像していたのが現実となる嬉しさは格別です。
そして三溪の双鶴図のかかるあの広間でのお茶!
おひとりずつ暁庵様がそれぞれの思い出とともにご挨拶され、
万感の思いがおありになると察せられ、こちらも胸がつまるようでした。
本当に京都でのあの3年間は貴重な思い出となりました・・・(中略)

過去のことばかり懐かしがっていては、かえって叱られそうですね。
暁庵様はもう前を向いて進んでおられるので、私も新たな茶の縁を紡いでいかねばなりませんね。
この茶会を節目にまたがんばります。とはいえ、また遊びに行かせてください。京都へも是非。
さらなる進化を楽しみにしております。



       

末筆になりましたが、
むらさき茶会のため惜しみないご支援を賜った10名の茶会スタッフの方々に、厚く熱く御礼申し上げます。
ありがとうございます!
また、お心づかいを頂いた、隣花苑の西郷槇子さん、担当のほすみさんに感謝いたします。

皆さま、本当にありがとうございました!
心の中に宝物がいっぱい詰まった気持ちで、新たな茶の道のスタートを切ることができました・・・。
  


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