暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

お茶のご縁ってステキ!

2015年06月23日 | 暁庵の裏千家茶道教室
ある日のこと、電話が鳴りました。

暁庵の茶道教室へ入門希望の男性の方からです。
「初めてですが、お茶を習ってみたいのです・・・」
秘かに男性の生徒さんがいらっしゃらないかしら?と思っていたので、
もうもう大歓迎です。
「先ずは薄茶一服差し上げたいので、どうぞいらしてください」
それで、6月20日にMさんが見学にいらっしゃることになりました。

                      

前日の6月19日の夕方、電話が鳴りました。

京都・灑雪庵で行った「京都の春を惜しむ茶会」(ブログが100万頁を達成した記念茶会)へ福井県から駆けつけてくださった、若武者Fさんからでした。
「出張で今、東京にいます。明日ご都合がよろしかったら、横浜のお宅へお寄りしたいのですが・・・」
明日はMさんの見学日、Fさんが同席してくださればずっーと楽しくなるし、茶道を学ぶ男性としてのアドバイスもいただけるし・・・お茶の神様のステキな配材に相違ないと思いました(そういえば、前回はSさんがご一緒してくださった・・・)。
「よくぞ思い出して電話してくださいましたね。
 Mさんがいらっしゃいますが、ご一緒に薄茶一服を楽しんでください」

                      

ドキドキしながら待っていると、MさんとFさんがいらっしゃいました。
お互いに自己紹介をしたり、Fさんの茶歴や稽古の様子などを伺いました。
Mさんもだんだんと緊張がほぐれていったようで、お仕事のこと、当教室を選んでくださった理由などを興味深く伺いました。

30分ほど待合の椅子席で過ごしてから和室へ移り、
Fさんと一緒にお床や点前座の拝見をしてから、初炭手前を見て頂きました。

主菓子は「よひら」、「よひら」とは紫陽花のことで、葛を使ったお手製です。
「いかがでしょうか?」
「とっても美味しいです・・・」の言葉に一安心。
続いて、お二人に薄茶(一保堂の「式部の昔」)を点てました。
「いかがでしたか?」と心配しながらMさんにお尋ねすると
「美味しく飲みました」・・・最初の関門、突破でしょうか。

                     

最後にFさんにお点前をお願いすると、快く応じてくださって、これもMさんには良い経験になったことでしょう。
なんせ、男性のお点前を拝見することは私でさえ少ないのですから・・・。
帛紗のつけ方、帛紗、扇子や懐紙など、男性と女性の違いをお話ししましたが、
お点前そのものは裏千家茶道は男女の違いがなく、男女同権であることを改めて誇らしく思いました。

「お茶」という共通語が昨日まで知らなかった同士を結びつけ、すぐに親しくさせるという「お茶」のステキなご縁に感謝です。
Fさん、いろいろありがとう! またお茶飲みにいらしてくださいませ。  


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