暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

嵯峨・千代の古道を歩く

2013年04月04日 | 京暮らし 日常編
              桜守・佐野藤右衛門邸の枝垂れ桜

桜の名所の桜だよりが満開を告げ、東奔西走しています。
4月1日(月)、千代の古道(ちよのふるみち)を歩いてみました。

千代の古道は、嵐電の-嵯峨・嵐山-エリアマップによると、
「広沢池付近の美しい田園地帯にある古くからの道。
 王朝人が遊猟や観月に通ったという。周辺には古墳も見られ、
 野鳥を眺めながらの散策は楽しい」とあり、
いつか王朝人を慕いながら歩いてみたいと思っていたのです。

           

「北野白梅町」から嵐電に乗って「鳴滝」へ向いました。
桜が美しい季節なので、お客さんも多く、二両編成でした。
「宇多野」から「鳴滝」の間に満開の桜がトンネルになっている場所があり、
カメラを構えている人たちの中を嵐電が通り抜けていきました。     

その日歩いたコースは、
嵐電「鳴滝」駅~文徳天皇陵~佐野藤右衛門さんの枝垂れ桜の庭~
広沢池~大覚寺~本願寺(大谷智子展)~祇王寺~バス停「嵯峨瀬戸川町」、
途中電池キレで写真がありませんが、お勧めのコースです。

           
           

文徳天皇陵では山桜と鶯が出迎えてくれました。

           

           

「千代の古道」のいしぶみに出会うと、ついパチリ。
和歌が彫られているようですが・・・う~ん?。

           

           

枝垂れ桜の美しい庭で、偶然、佐野藤右衛門さんにお目にかかり、
お話を伺うことが出来ました。

佐野さんは、日本全国を飛び回り、傷ついた桜を養生し、
新種を探し出しては自宅の庭で育てていらして、「桜守」と呼ばれています。
そして、この時期になると、丹精された桜の庭を公開してくださっています。
枝垂れの種類も多く、半分はまだ若く蕾が固い桜(たぶん新種)でした。

「見事な桜を見せてくださってありがとうございます!
 向うに植えられている珍しい名前の桜はこれからのようですが、
 咲くまで2週間くらいでしょうか?」

「今満開の枝垂れは実生から育てたものなのでこの時期に満開ですが、
 向うの桜は枝接ぎをしているので、いつ咲くのか、全く予測ができません。
 ・・・それに、ここ4年くらい、咲く時期がおかしくなっています。
 どうなっているのか?
 (実を運んでくる)鳥もいなくなっているし、
 何かの予兆のような気がしてならないのです・・・」

「大きな地球規模の循環がおかしくなっているのでしょうか?」と私。

           

           

桜守の心配をよそに、枝垂れ桜の下にはたくさんの人が憩い、
平和な光景が広がっています。
帰りがけに珍しい「鬱金(うこん)桜」の塩漬けを買いました。
薫りが佳いそうなので、汲み出しに入れてみようかしら?

           

           

広沢池のほとりで、新緑と桜の柔かな色彩を楽しみながら
市販のお弁当をひろげました。
千代の古道は田んぼや春の小川を眺めながら大覚寺まで続きます。
また季節を変えて、歩いてみたい・・・。