暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

茶道具と仕覆展が終了

2011年11月03日 | 茶道具
10月31日に「茶道具と仕覆展」が終了しました。

開催中展示会へ訪れてくださった方々に心から御礼申し上げます。
本当にありがとうございました!
自分の作品、それも始めたばかりの仕覆を見に来て頂いて
嬉しいやら、有難いやら・・・でした。

小林先生の魅惑的な仕覆ワールドを楽しんで頂けましたか?

「仕覆で一番のお気に入りは?」と何人かの方に尋ねてみました。
友人のRさんは薄緑の御物袋(ごもつぶくろ、写真上)を選びました。
「形、布の色と風合い、紐との調和、ひだの美しさが素晴らしいです。
 シンプルだからごまかしがきかない作品ですね」
もちろん、先生の作品です。
先生も満足そうに聞いていらっしゃいました。

               

茶友のSさんからメールを頂きました。
「かわいらしい仕覆、珍しい裂地、どれも素敵でしたが、
 こわくってお値段が聞けませんでした・・・」
「実は私もなんです・・・」と返信しました。

Sさんの一番のお気に入りはシリアの布の仕覆でした。
きっと中の茶碗も拝見したかったことでしょう。

メールの翌日、シリア布の仕覆を開けて見せて頂きました。
小振りな茶碗は時代を感じる白薩摩、菊桐が格調高く、
貫入が少し入っていて、使ってあげたくなりました。
「好いお茶碗ですね。最近、白薩摩の好さがやっとわかってきました」
思い切ってお値段を聞くと、仕覆込みで「○○万円」(ため息・・・)。

先生曰く
「どうしても仕覆より茶道具の方へ眼が行ってしまうので、
 茶道具をお見せするのは最小限に留めました。仕覆を見て欲しいので・・。
 それで、茶籠と茶箱をそれぞれ一つずつ茶道具と仕覆を対比して
 展示したのです。
 ご希望があればどれでもお見せしますよ」

                 
                 (上段の左側が茶箱と茶道具、右側がそれらの仕覆)

蓮華院・名残の茶会があったりで、作品づくりに時間がとれず、
茶籠の仕覆はやっと間に合ったような状況でした。
これから茶籠の中に裂を貼る作業へとりかかります。
それから、茶巾筒の編み袋を作って一先ず茶籠の仕覆の完成です。
完成する日を夢見て、もうひと頑張りです。