暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

仙遊之式で納会

2010年12月22日 | 七事式&いちねん会
師走18日に今年最後の悠遊会がありました。
悠遊会は有志の花月勉強会で月1回開催されています。

マンションのドアを開けると、
山帰来の赤い実のリース、楽譜が書かれた釜敷と香合など
楽しいクリスマス室礼で迎えられました。

広間の軸は
「無心帰大道」
伸びやかで力強いお筆です。
Tさんが読み上げてくださいました。
「無心なれば大道へ帰る」
 (・・・いいですねぇ~)

今まで何も考えずに 「無心 大道に帰す」と読んでいましたが、
読み方で禅語の意味や感じることが微妙に違ってきますね。

花月は仙遊之式と四畳半花月でした。
みんなで準備して、先に到着した五名で仙遊之式を始めました。
亭主はOさん、半東はWさん、正客はYさん、三客はTさんです。
私は次客で、次香の役でした。

最初は廻り花です。
花の少ない時期にもかかわらず、たくさんの花が持ち寄られました。
霜柱(写真)、青文字は初めてお目にかかりました。
他に蝋梅、椿(白侘び助、白玉、太神楽、西王母など)、
水仙、磯菊、小菊、照り葉などがありました。
竹一重切に思い思いの花を入れていきます。

花入の口が大きめなので、花が思うように留まらない様子のときに
「・・・どうぞ そのままで。
 花の形は生ける人の、その時の気持ちが現れているそうですから・・・」
と、Tさんが声を掛けました。
(な、なるほど・・・)
私は水仙一種を生けました。
すっくと気高く生けたかったのですが・・・。

             
              
且坐は略炭所望ですが、仙遊では本炭所望となり、
三客は炭を継いで後掃きをし、戻ります。

香盆が正客前に運び出され
「どうぞお香を」と亭主から挨拶があり
正客と次客は同時に受礼をします。
老眼鏡を取りに行ったおかげで、志野袋から次香も無事に・・・
と書きたいところですが、香が細すぎて掴めませんでした。

「どうぞお香そのままで 本香おたき添えを」
受礼をして、次香を斜め下に寄せ、本香を「り」の字のように
たき添えました。

今年は仙遊之式を何回やったでしょうか?
五回は修練したと思うのですが、細かい点がまだ曖昧です。
特に後半の濃茶から薄茶へ移るあたりから
半東の座への戻り方(八畳の時と四畳半)、
花月になって仕舞い花の拝見の出し方や仕舞いつけなど
「あらっ?そこはどうだったかしら?」ばかりでした。
「来年こそ仙遊之式をスラスラと、趣深く出来るようになりたい」
・・・と密かに思いました。

             

悠遊会の納会に総勢12名が集まりました。
「暮のお忙しい時期に大勢の方が集まってくださって
 このご縁に感謝します・・」と、会の重鎮・Tさん。
こちらこそいつも楽しく、美味しく、いろいろお勉強をさせて頂いて
感謝申し上げます。ありがとうございました!

皆さま、来年もどうぞ宜しくお願いいたします。

                            

      写真は上から、「水仙が咲き始めました」
               「霜柱の花」 (季節の花300提供)
               「霜柱の氷」 (季節の花300提供)