『国立モスク Masjid Negara』
『マスジッド・ネガラ』 マレーシアの首都・クアラルンプール
マレーシアの国教である 『イスラム教の礼拝堂』。
1960年:着工~1965年:竣工。 51年前、5年の歳月をかけた、マレーシア国内最大のモスクです。
18角形の直線的な水色の屋根。
マレーシアの13の地方行政区分 と イスラム教の『五行』を象徴した屋根です。
白亜のミナレット(尖塔)。
72m。イスラム教施設に付随する塔。塔の上から、イスラム教徒に、礼拝を呼びかけるアザーンが流される。
初期イスラム世界では、ミナレットは、イスラームの権威の象徴だったそうです。
マレーシアの国教である『イスラム教』を知らずしては・・・・
信仰熱心なマレーシアを語れません。私の実感です。
皆様は、宗教に興味をお持ちですか?
私は、クリスチャンとして、他宗教に、並々ならぬ興味があります。
まずは・・・
興味一つ目。
『世界の宗教別人口』 (2015/04/06 米調査機関ピュー・リサーチ・センター資料)
トップ3位
①キリスト教 22億5400万人 33,4%
②イスラム教 15億人 22,2%
③ヒンズー教 9億1360万人 13,5%
参考に。
4位・仏教 3億8400万人 5,7%
2070年予測
イスラム教徒とキリスト教徒が、ほぼ同数になる。
2100年予測
イスラム教徒が最大勢力になる。両者の勢力が伯仲するのは人類史上初めてだとしている。
・・・・ユダヤ教もキリスト教もイスラム教も、『旧約聖書』を経典とします。
ユダヤ教は、キリスト教とイスラム教の親。 キリスト教とイスラム教は兄弟。と言えるのかもしれませんね。
あるいは。、
イスラム教は、ユダヤ教とキリスト教の兄弟宗教で、『一神教三兄弟の末っ子』ですね。
『国立モスク』の中に入ると・・・
ステンドグラスの光に包まれる穏やかな空間。
8000人収容のメインホール。 何もない空間です。
そして
周りに、イスラム美術の幾何学模様=イスラム教の“無限のあり方”の象徴=美しいステンドグラス。
イスラム教徒の礼拝。
どの方向に向かって礼拝しますか。
『メッカ(イスラム教の開祖:預言者ムハンマドの生誕地)にある、カアバの方向』です。
メッカの中心部にある建造物 『カアバ』
ムスリム(イスラム教徒)が礼拝する時に向かう方向を『キブラ』という。
モスクの中では、『明るい中心部』、で示されています。
日本からは西北西へ、北アフリカからは東へ、イラクからは南へ・・・カーバ神殿に向かって礼拝する方向なのです。
イスラム教徒の、『日に5回礼拝』の内容、はなにでしょうか?
都会の喧騒とはまったく異なる・・・ 『静謐な空間』
もうひとつは、
オスマン・トルコ時代のタイルで彩られた美しい建物です。
『イスラム美術』
イスラム教は、礼拝のための聖像や聖具を持ちません。
それ故に。
『イスラム美術』という考え方自体が、イスラームの側からではなく、
その外部の人々によって作り出された「明らかに現代的な概念」であると指摘されています。
『イスラム美術館』の中に入ると・・・
各国語による『コーラン』が目に入りました。
モロッコのコーラン
コーラン(قرآن qur’ān)。
イスラーム教の聖典です。
イスラム信仰では、
唯一不二の神(アッラー)から、
最後の預言者:ムハンマドに対して下された啓示を、『コーラン』と位置付けます。
又。
コーラン以前、ムハンマド以前の預言者たちに下された啓示を、『聖書』と明言しています。
・・・・コーランを読む声は、リズムのように美しいです。
以前、我が家に来た米国からの交換留学生(ユダヤ人)の朗読を、我が教会の仏人神父様が録音したのを思い出します。
神父様が、車運転中のBG音楽として楽しむほどの、美しい旋律でした。
ユダヤ教では、選ばれた青年が、礼拝時に代表で朗読するために・・・
コーランを空で覚え朗読の練習を重ねる。と、その青年は話してくれました。
ウズベキスタンのコーラン
トルコのコーラン
各国の信仰心の深さがうかがえます。
美しい『コーラン』です。
手の中に入るほどの『小さなコーラン』です。
『コーラン』を身につけて…電車の中で一読。神といつも一緒の感覚ですね。
その他にも。
世界各地のガラス製品、伝統工芸品など、『イスラムアートに関わる品々』が、興味深く、展示されていました。
最後に・・・
興もう一つの興味。 『イスラム教徒の義務』。
『六信五行(ろくしんごぎょう)』という義務があります。
『六信』とは、
ムスリム(イスラム教徒)が信じなければならない六つ。「神」「天使」「啓典」「預言者」「来世」「天命」。
・・・・カトリック教会の『信仰宣言』に似ています。
『唯一の神』『愛の神』『三位一体』『救い主イエス・キリスト』『聖霊』『聖母マリア』『原罪』『洗礼』『教会』『聖体・ミサ聖祭』『神の国』『永遠の命』『聖徒の交わり』 そっくりのような・・・。
『五行』とは、
ムスリムが行わなければならない五つ。 「信仰告白」「礼拝」「断食」「喜捨」「巡礼」
『信仰告白』。 「アラーの他に神なし。ムハンマドはその使徒なり。」と唱えることです。
『礼拝』。 一日五回、『メッカ』の方向を向いておこなう。
ムハンマドは、はじめはエサレムに向かって、最終的には『メッカのカーバ』に向かって礼拝の方向を決めました。
イスラム教もユダヤ教もキリスト教も、神像を拝むと言うことは神そのもの以外のものを拝むことになり、偶像崇拝を否定します。
『断食』。 一年に一ヶ月断食月(『ラマダーン』)、日の出から日没まで、太陽の出ている時間帯に食べ物を口にしない。
日が沈んだら食べてもよく、皆つらいけど我慢していると思い、”皆仲間だ!”という連帯感が芽生えてきます。
『喜捨』。 富めるものが貧しいものに財産をわけあたえることです。
儲けっぱなしで、財産をため込むことを卑しいこととします。儲けたなら、それを貧しいものに施すことを勧めます。
こういう喜捨の考え方があれば、表面だけでも貧しい者が卑屈にならなくてもすむのかもしれません。
イスラム世界では、預金を何年しても利子が付かない。
銀行は預金の運用益を『喜捨的な事業』に使うのです。だから、イスラム銀行に預けることは間接的に『喜捨』をすることになる。
『巡礼』。 メッカに巡礼することです。一年に一回の巡礼月。世界中からイスラム教徒がメッカに集まる。
メッカへの巡礼は、交通の不便だった昔はなかなかできることではなく、一生に一度、巡礼を果たすことがイスラム教徒の悲願でした。
だから、今でも巡礼をした人は「ハッジ」と呼ばれ、地域の人々から尊敬をされます。
以上。
世界一の宗教人口となるであろう言われるイスラム教、を学びました。 長々と失礼申し上げました
皆様!
御訪問に感謝申し上げます。
グローバル世界に生きることとなった現代人です。
世界の現状の真髄を知らずして、色々の事が起こるグローバル世界を語れませんね。 頑張りましょう!
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