今日は10月17日。年間第二十七水曜日。
『聖イグナチオ(アンチオケ)司教殉教者 記念日』
35年。 誕生。
70年~107年。 初代司教・聖ペトロの二代後の第三代司教としてアンチオケの教会を治めた。
使徒たちを直接知っていた、使徒教父の一人。
107年。 野獣の餌食となる刑を受けるためにローマに護送され、トラヤヌス帝の治世のもとで殉教。
ローマに向かう旅の途中で、各地の教会に七通の手紙を送り、
キリスト、教会の構造、キリスト者の生活などについて優れた教えを説いた。
アンチオケではすでに四世紀から、10月17日に彼の記念日として祝っていた。
『毎日の読書』より。
『今日の入祭唱』
『わたしはキリストと共に十字架につけられています。
生きているのは、もはやわたしではありません。キリストがわたしの内に生きておられるのです。
わたしが今、肉において生きているのは、私を愛し、私のために身を捧げられた神の子に対する信仰によるのです。』
ガラテヤの信徒への手紙 2章19-20節
イグナチオは、約二千年ほど前に生まれた使徒教父で、その生涯の中で色々なことがありました。
イグナチオが生まれた頃は、イエスの死と復活の何年か後で、
イエスの弟子たちは、ユダヤ教の一教派だったでしょう。
そして、二十代のころには(55~64年)パウロが活躍し、手紙を書きはじめます。
四十代くらい(75~84)には共感福音書が書かれ、六十代くらい(95~104)に使徒ヨハネが福音書を書きました。
この頃、イエスの弟子達はユダヤ教と袂を分かちました。
イグナチオは、まだ新約聖書が書かれなかった時代に生まれ、使徒から直接信仰を学んだ世代の弟子です。
『今日の集会祈願』
『全能永遠の神よ、殉教者の証しによって、あなたは教会に新しい力を与えて下さいます。
アンチオケの司教聖イグナチオの輝かしい殉教を記念する私たちに、絶えざる勇気をお与えください。』
そして。
『今日の第一朗読 使徒パウロの言葉』
『皆さん、霊に導かれているなら、あなたがたは、律法の下にはいません。
霊の結ぶ実は愛であり、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、柔和、節制です。
キリスト・イエスのものとなった人たちは、肉を欲情や欲望もろとも十字架につけてしまったのです。
わたしたちは、霊の導きに従って生きているなら、霊の導きに従って前進しましょう。』
ガラテアの教会への手紙 5章18-25節
パウロが宣教した小アジアのガラテヤでも、激しい論議と対立
が巻き起こされました。
福音を受け入れて神の民となった異邦人が、モーセの律法やユダヤ教の習慣を全部守らなければならないのか?
イエス・キリストによる救いを信じたユダヤ人の改宗者は、今までの習慣をどこまで守る必要があるのか?
旧約時代は、アブラハムの子孫の”イスラエル”に、モーセを通して、『律法=命を生む道』が与えられ、
神との関係は契約で結ばれ、イエス・キリストの時代まで大切な『道案内』の役割を果たしてきました。
イエスの時代になると、イエス・キリストによって、神との関係はすべて新しくなりました。
『使徒ペトロ と 使徒パウロ』
今のわたしたちは、律法のさまざまな規定から解放され、神の子イエス・キリストの受難、死、復活によって罪から清められ、
信じる人には復活する『新しいいのち』が与えられ、聖霊に満たされ、聖霊に導かれて父なる神に近づき、
国籍も、身分も、男女もない、皆差別なく平等で、アブラハムに約束された『祝福の恵み』が与えられるのです。
私たちキリスト者は、肉の欲から解放され、聖霊に導かれる者なのです。
聖霊のもたらす『九つの実』を求めましょう!
『殉教者の叙唱』
『アンチオケの聖イグナチオはあなたの恵みに強められ、いのちをささげて御子キリストを証ししました。
弱い人間の中にあなたの偉大な力が示され、十字架の道を行く者の中に、
人の知恵をはるかに超えるあなたの愛が輝き出ます。
み前で栄光をたたえる天使の声に合わせ、私たちも賛美の歌を歌います。』
『聖霊』は、キリストの道を歩ませる、『道案内者』なのです。
『キリスト と 聖霊』
『キリストの十字架』は、すべてを新しくする、『神秘』なのです。
『今日の拝領祈願』
『聖なる神よ、聖イグナチオの殉教の祝日に、
いのちのパンを頂いた私たちが、行いをもってキリスト者であることを示すことができますように。』
皆様!
御訪問に感謝申し上げます。
秋の夜長に、『冥想の秋』、先人たちの生き様を学び、我が身を振り返るのも素敵な時間ですよね。 お元気で!