MAICOの 「 あ ら か る と 」

写真と文で綴る森羅万象と「逍遥の記(只管不歩)」など。

オナガガモの集団が急流で藻を食べる方法

2013年12月17日 | あらかると

フィールドに出ても「冬ざれ」が広がるばかりで、
虫も花も消え、草さえも枯れていて寂寥感ばかりが漂っている。

そんな中で元気なのが「冬鳥」で、
特にカモ類は日本の寒さ程度では何とも無い。

で・・・近隣をポタリング中に珍しい光景を発見した。
オナガガモの集団採餌(さいじ)で、
川の流れに逆らって20羽近くの鴨が、同じようなリズムで採餌していた。

自転車で川岸をポタリングしていると、
逆光に輝く中で何か蠢く集団を発見した。
直ぐに鴨の集団と判ったが、川の流れに逆らいながら採餌中だった。


川の流れは結構速かったが、
鴨達はそんな流れをものともせず、一斉に水中に頭部を入れて、


一斉に顔を上げていた。しかも口には藻のような緑の草を口にしている。
後で調べて判ったことだが食べているのは、
川藻の一種で「セキショウモ」のようで、
川底が緑色に写っているのがセキショウモである。


草を食べると再び一斉に頭を水中に・・・


草を食べながら、そのうちの1羽が写真を撮っている私に気付いたようだった。


次の瞬間、殆どの鴨がこちらに顔を向けた。
警戒しているようである。


そして、一部は右往左往はじめたが、
人に慣れていたのかお腹がすいていたのかは定かではない数羽は、
そのまま採餌を繰り返していた。
で・・・
採餌の邪魔はしたくないと思い、私はこの写真を最後にその場を離れた。


集団で採餌し、同じリズムで餌を食べているのは、
川の流れに逆らって採餌するためには、
一羽より数羽まとまって採餌したほうが川の流れに乱れが出来、
採餌しやすくなるためであろうと思われる。

雁などのカモ類は長時間の渡りには、
風の抵抗をなくすためにV字形の隊列を作るが、
もしかするとそんなDNAは採餌にも生かされているのかもしれない。

巻頭の写真は流れの緩やかな場所での採餌で、
勝手気ままなタイミングで藻を食べている。
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