MAICOの 「 あ ら か る と 」

写真と文で綴る森羅万象と「逍遥の記(只管不歩)」など。

赤小灰蝶、里黄斑日陰、赤星胡麻斑夏型、浅葱斑など

2021年05月16日 | 大町公園(市川市動植物園)にて


大町公園は新緑の季節を過ぎ、初夏の風情溢れる光景となった。薔薇園は例年よりもやや早く満開を迎え、種類によっては落花しているものもある。

蝶や虫の世界も種類が増え(越冬蝶などはすでに繁殖を終え見られなくなっている種もある)チャンスがあれば珍しい蝶たちにも会うことが出来る。

先日は海を越えてやってきたであろう「浅葱斑(アサギマダラ)」発見の情報が園内に流れたが、私は出会いなかった。が・・・・・
私にとっては初見の珍しい「赤小灰蝶(アカシジミ)」に偶然出会うことが出来た(巻頭の写真)。

赤小灰蝶は、年に一度の春先にしか現れない「褄黄蝶(ツマキチョウ)」と同じように、春だけに見られる蝶で、しかも生活の場がクヌギなどの樹上が中心で、昼間は不活発であることから見られるチャンスは、眠りから覚めた早朝に下りて来た時だけという。

下の写真は春紫苑の花で「吸蜜」しているものと思って撮ったものだが、吸水管は伸びておらず吸蜜はしてなかった。栗の花などで吸蜜しているようである。


「里黄斑日陰(サトキマダラヒカゲ)」
公園北口の自転車置き場に自転車を止めているときに、目の前の木に止まっているのを発見(下の写真)。保護色の為、もう少し先に止めていたら見つけられなかったことだろう。


樹液場ではよくみられる蝶であるが、その模様の緻密さが面白い。


「大名挵(ダイミヨウセセリ)」
黒い地に白い模様が、大名の紋付ににている、羽を開いているのが大名行列に平伏している姿に似ている、などが名前の由来とされている。吸蜜中にカメラを寄せても花から離れることがなかったのも「大名」故か???


小さい蝶なので見落としているのかもしれないが、出会うことは少ない。


「赤星胡麻斑(アカボシゴマダラ)春型」
2~3年前は公園内でもよく見られ、榎の幼木などでは幼虫も見られたが、最近は数を減らしているようである。特定外来種で放蝶ゲリラによる人為的な放蝶とされている。

 
下の写真は「夏型」で、赤星の名の由来がわかる。


「黒木間蝶(クロコノマチョウ)」
公園内の自然観察路の木道(コンクリート製)に、私の行く手を遮るように現れた。昨年の秋に数珠玉の草などで大量に発生しており、越冬で羽の周囲が傷だらけである。


「青筋揚羽(アオスジアゲハ)の吸水」
地面の泥濘などから給水している蝶は殆どが雄で、雄にとって必要なミネラル分を取っているという。子供に何度か追われていたが直ぐに元に戻っていたが、世代を引き継ぐ雄の命運のようなものが感じられた。


「浅葱斑(アサギマダラ)」
公園内では撮れなかったので、数年前に撮ったものを掲載。明るい模様の部分の青さが「浅葱色」であることが、このチョウの名前の由来とされており、調査によって日本から台湾まで渡ったものも記録されている。渡り鳥ならぬ「渡り蝶」なのである。
コメント