暖かさに誘われて大町公園へ。
ダウンウェアを着たまま歩いていると汗ばむほどの陽気で、
前ボタンを外して散歩公園内を逍遥。
撮る目的がなかったので、
先日友人から見せられた白黒写真の表現が面白く、
設定を白黒モードにして撮ってみた。
巻頭の写真は公園入り口の石段だが、
やはりコントラストのある光景が白黒にはあっているようである。
公園内の遊歩道。
バラ園の冬薔薇も撮りたかったが、
ばっさりと剪定されいて、樹高も半分以下になっていた。
園内を一周してベンチで休んでいると、
露出計を首から提げ(露出計なんて久し振りに見た)、
三脚に小型一眼レフ(ペンタリズムはあったが機種不明)を取り付けて歩いていた、
外国人カメラマンが目の前にやって来て三脚を立て、
冬木立と思われるものを撮り始めた。
まずカメラを覗きながらの構図づくり。
次に対象物の露出を計り、カメラの露出・絞り等の設定をしてから、
レリーズシャッター(カメラのシャッターボタンにケーブルレリーズを取り付けてシャッターを切る)での、
撮影をしていた。
今のデジカメのシャッターボタンにはケーブルレリーズを取り付ける穴は開いておらず、
フィルムカメラかも知れないと見ていると、
撮影後、フィルム巻上げレバーを操作していた。
フィルムを使っての撮影はデジカメでは表現しきれない階調を重視しているためで、
三脚設定から構図決め、露出計測、カメラ設定、レリーズシャッター、フィルム巻上げ、
などの動作には一つの無駄もなかった。
素人ではなくプロカメラマンだったのかもしれない。
声を掛けたかったが、私は簡単な英語しか喋れないし、
何よりも撮影に没頭していて声をかけにくい状態でもあった。
この外国人カメラマンのような撮りかたは、
フィルムカメラに露出計が組み込まれるまでは殆どの人が行っていたもので、
ケーブルレリーズも必需品の一つだった。
また、
露出計が持てない人は、経験と感によって露出を決めていたのである。
で・・・・外人さんがやや遠くに離れたところを失礼して望遠レンズでとったが、
リュックにウェストポーチ(多分予備のフィルムが入っている)と、
ややノスタルジックな世界が蘇ってきた。