MAICOの 「 あ ら か る と 」

写真と文で綴る森羅万象と「逍遥の記(只管不歩)」など。

盛春の蝶たち(黄揚羽、烏揚羽、青筋揚羽、小三條、深山茶羽挵ほか)

2018年04月27日 | 大町公園(市川市動植物園)にて


明日から始まるGW・・・・
毎日が日曜日の年金生活者にとっては関係ないことなのだが、
やはり観光地はどこに行っても華やぐのがいい。
私の現役時代はバブル景気などがあって、
毎年GW期間や盆休暇は殆ど海外に・・英、伊、仏、台、韓、米、比、etc。

今日は顔見知りの常連さんが多い「市川市の大町公園」へ。
春本番となり、初春に見られた昆虫たちが入れ替わり、
新たな種が夏へと向けて出現している。

巻頭の写真は、
今朝のNHKラジオでも話題になっていた「黄揚羽(キアゲハ)」。
アゲハチョウの仲間は他にも出ているが、吸蜜する好みの花が少ないようで、
吸蜜している姿が見られるのは、
下の写真の「青筋揚羽(アオスジアゲハ)」ぐらいである。

ハルジオンの花で急密する「青筋揚羽」


青筋揚羽は光線や角度によっては素晴らしい「青色」が見られ、
下の写真のように真後ろから撮ると、青色の毛が輝くことがある。
この時期に園内で見られるアゲハチョウの中では一番数が多い。


最近の園内で時々見られるのが黒いアゲハチョウで、
その仲間には、
「黒揚羽」「長崎揚羽」「烏揚羽(カラスアゲハ)」「尾長揚羽」などがおり、
最近まで園内の仲間内では特定できていなかった。

そんな中で今日撮る事ができたのが「烏揚羽」だった(下の写真)。
葉陰に止まっていて十分な姿ではないが、その特徴からカラスアゲハと分かった。


「小三條」
今日は二頭確認できたが、一頭は下の固体よりやや小さく、
「山早苗蜻蛉(ヤマサナエ)」に追いかけられていた。


「深山茶羽挵(ミヤマチャバネセセリ)」
最初に発見したときは「チャバネセセリ」であろうと。
羽の文様によりミヤマチャバネセセリとした。私の初見の蝶である。
名前のとおり平野部では見られない蝶とされていたが、
平野部での確認記録はネット上にもあった。


「亜細亜糸蜻蛉(アジアイトトンボ)」
大きさは3cm前後と小さく、飛んでいなければ発見できないほどである。
運よく目の前に飛んできたが、なかなか止まらず、
止まっても小さいためなかなかピントが合わなかった。
さらに、固体から目をそらしたとたん見失ってしまった。


「山早苗蜻蛉(ヤマサナエトンボ・園内通称=ヤマサナエ)」
初見の人は殆ど「オニヤンマ」と間違えるが、出現時期が早い。
今年はいつもの年より発生が多く、園内のあちこちで散見される。
この蜻蛉が「蝶」を餌にしていることもあるという。
その採餌(さいじ)中の画像を何回か撮影しているという常連がいるが、
山早苗が小三條を追っていたのを今日私が目の当たりにした。


連休は、人の少ない川べりにいって釣りでも楽しもうかと。
ちなみに、角川短歌の6月15日締め切りの「詠題」は「釣り」なので、
短歌を創りながら楽しもうと思っている。
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褄黄蝶、紫小灰蝶、紅小灰蝶、北黄蝶など

2018年04月16日 | 大町公園(市川市動植物園)にて


年に一度、春季にしか現れない「褄黄蝶(ツマキチョウ)」が今年は例年よりも数を減らしている。
昨年は数も多く、産卵シーンやその卵などの撮影に成功しているが・・・
今年は褄黄蝶の食草のひとつである「ムラサキハナナ(諸葛菜・オオアラセイトウとも)」が、
昨年に比較すると極端に少なく、それも原因のひとつではないかと・・・
園内整備で蛹などが失われた可能性もあり・・などと友人は予想するが。

巻頭の写真が「褄黄蝶のオス」で、名前のように羽の先端に黄色の模様がある。
下の写真がメスの褄黄蝶で、黄色の模様はない。


数が少ないのは褄黄蝶ばかりではなく、
紫小灰蝶(ムラサキシジミ)や紫燕小灰蝶(ムラサキツバメ)も少なく、
2年ほど前に二十数頭で集団越冬していた姿が嘘のようである。
下の写真はムラサキシジミ


「紋白蝶(モンシロチョウ)」
公園内で多く見られるのは「筋黒白蝶」で、モンシロチョウの個体は少ない。


「北黄蝶(キタキチョウ)」
従来は黄蝶と呼ばれていたため、友人から指摘を受けるまで、
私も黄蝶と呼んでいたのだが・・・・


「紅小灰蝶(ベニシジミ)」
シジミチョウの仲間なので小さい蝶だが、その色の鮮やかさで目立っている。
下の写真は、ハルジオンの花での吸蜜光景である。


やはり羽を広げたときの姿が美しい。


園内では、黄揚羽蝶や黒揚羽蝶(長崎揚羽かカラス揚羽の可能性も)なども確認しているが、
撮影にはいたっていない。
さらにこの時期に現れる天狗蝶や緋縅蝶(ヒオドシチョウ)にもまだ出会っていない。

昨年まではカワセミが常時飛来していて、それを目当てのカメラマンも多かったが、
今年の飛来回数は少なく、さらに繁殖の時期とも重なり、
現在はカワセミもほとんど見られず、カメラマンも少なくなっている。
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「蛇穴を出づ」 (蛇の苦手な人「閲覧注意」)

2018年04月07日 | 大町公園(市川市動植物園)にて


大町公園は谷津状の自然公園で、
公園になる前は「谷津田」で稲作が行われており、
その時代を知る散歩の常連さんも多い。
そのため、
レッドデータブックに掲載されるような、
湿地を好む昆虫や野鳥、そして両生類も多い。

今回の初見は「ヤモリの子(巻頭の写真)」。
ヤモリは8階の我が家のベランダにも現れ、
当地では意外にポピュラーだが、公園内では初見だった。

「ジムグリ(地潜・幼体)」
ナミヘビ科に分類される無毒の蛇で、
その美しさから飼育する人もいるようだが、
名前のように地中や岩の下などにいることが多く、
見つけることは難しい。


「シマヘビ(縞蛇)」
体長は1m以上もあったが、冬眠直後のためかやや痩せていた。


「アオダイショウ(青大将)」
都市部にも住んでおり、以前、都内八丁堀のビルの間で見たことがある。
下の写真は、シジュウカラのものと思われる巣への侵入で、
毎年のように見られる光景でもある。
蛇が場所を覚えているのか、鳥の匂いを察知しているのかは不明。


「ニホントカゲの交尾行動」
園内でニホントカゲを見ることは多いが、
交尾行動中の雌雄を見るのは初めてである。
最初は何気に並んでいたが・・・見ていると、
いきなりメスの首に噛み付いた。


よく観察すると甘噛みのようだが、
メスのほうは痛いのか終始抵抗状態だった。
初見なので、交尾できたのかは不明。


「ニホンカナヘビ」
これからの季節多く見られるのがカナヘビで、
歩行に邪魔になるほど現れることもある。
捕まえに来る小学生や親の姿が見られるが、
飼い方は簡単なようで、その可愛い姿から人気者になっている。


桜は八重桜の季節となってきたが、
公園内は「木の芽時」の「風光る」季節となっていて、
句作や詠歌の材料には事欠かない。
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