秋の「花ファンタジア」では、
コスモスのほかに十月桜や寒桜が咲き、
秋バラや香草の花も咲いているが、
様々な木の実も熟してきていた。
特に、庭園内売店周辺に多く植栽されているサンシュユは、
見事なほどの実をつけていた(巻頭の写真)。
サンシュユの実は滋養強壮剤として漢方薬に利用され、
韓国では「サンシュユ茶」飲料として市販もされている。
見るからに美味しそうな実なのだが、
実際に利用する時は、中の種を取り出し乾燥してから利用するようである。
サンシュユの花は早春に咲き、
韓国全羅南道求礼郡では、
古くから漢方薬の材料としてサンシュユを栽培しており、
「サンシュユ祭」が行われる春には村全体が黄色の花に包まれるという。
「ズミ」の実も実りを迎えていた。
姫林檎の仲間で、別名コリンゴとも呼ばれ、
熟した果実は生食が出来、ジャムや果実酒にも利用される。
10月上旬に京成バラ園で見た姫林檎のミニミニ判のようでもあった。
「ガマズミ」の実もあちこちにあった。
ガマズミの実は食べられるということは知識としてあったので、
生まれて初めて一粒つまんで食べてみたが、
まだ熟しきってなかったようで酸っぱかった。
「ピラカンサ(赤)」の実も鈴なりである。
「バラの実」
ドングリのイガに包まれたような真っ赤なバラの実。
薔薇の種類は不明だったが、実の赤さが印象的であった。
「カリンの実」
今年はカリンの実も豊作のようで、しかも大きな実に育っているようである。
カリンは喉によいとされ、喉が弱く風邪を引き易い私は、
熟した実でジャムやはちみつ漬けや果実主にして利用したこともあるが、
効果のほどは実感できず、製造品はいまだに暗所に眠っている。
「ムベの実]
ムベの実を見たのは初めてで、アケビと同じようなものだろうと思っていたが、
アケビほどの美味しさはないようである。
また、ムベの語源は、天智天皇の「むべなるかな」の一言が語源とされている。