MAICOの 「 あ ら か る と 」

写真と文で綴る森羅万象と「逍遥の記(只管不歩)」など。

「葦原の瑞穂の国」の実り

2013年08月31日 | あらかると

大津川の両岸には美田が続き、
まもなく収穫時期を迎えようとしている。


稲穂は黄金に色づいて重々しく頭を垂れている。
秋の彼岸頃にはすべての収穫を終え、
柔らかく甘い新米のご飯が食卓に上がることだろう。

今は灌漑用水施設や機械化が進み田圃は乾田となり、
田植えも収穫もあっという間に済んでしまうが、
私が子供だった頃は殆どが湿田であり、
田植えも稲刈りも「結い」的な手法でおこなわれ、
近隣の農作業を手伝ったり、手伝っていただいたりで大変な労力が必要だった。

当時はいわゆる「米一升汗一升」の時代で、
米一升を作るのに「一升の汗をかく」といわれており、
それゆえ、ご飯一粒でも茶碗に残っていると親に叱られたものである。
で・・・
子供の頃の習慣はいまだに残っていて、出されたご飯は綺麗に食べることにしている。

そんな稲穂をパートカラーのイエローで撮ってみた。


日本最古の書「古事記」では日本を「葦原の瑞穂の国」としていることから考えれば、
日本人は古事記が編纂される前から米を食べていたわけで、
米の本当に美味しい食べ方を知っている民族なのかもしれない。
(瑞穂=みずみずしい稲穂・米)

中国の富裕層が日本の米を食べている話は周知の事実だが、
それは中国の農薬塗れの米を食べたくないのではなく、
日本の米が世界一美味しいからなのだと思う。


美田の隣の空き地では「いのころ(ネコジャラシ)」も実りの秋を迎えていたが、
やたらに除草剤を撒き散らさないのも日本の米の美味しさにつながっているのかもしれない。
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秋明菊と列島の旅人

2013年08月30日 | あらかると

昨日の午前中の1時間ほど「近隣」をポタリングし、
この時期にラベンダーが開花して多くの蝶や花虻などがやってきている、
「ゆいの花公園」に行って見た。

ラベンダーはすべての花が切り取られていて、
目的の蝶は居ず残念だったが・・・・・
秋明菊が咲き始めていた(巻頭の写真)。
ちなみに菊と言う名前が冠されているが、
秋明菊はキクの仲間ではなくアネモネの仲間。

さまざまな花が咲いていたが、
先日も撮ったばかりなので鑑賞が中心となった。
前回も紹介したコリウスだが・・・・・


コリウスも様々な種類があるようで、下の華やかな色彩の葉もコリウスだった。


で・・・・
近くに止まった蜻蛉を見ると、
余り見慣れない蜻蛉で写真にとって調べてみたところ、
「ウスバキトンボ(薄羽黄蜻蛉)」と判明。

季節風によって琉球列島付近からやってくるようで、
いわば列島を旅している蜻蛉であることがわかった。


別件で過去写真を探していると、
2009年に撮った写真の中から「ウスバキトンボ」を発見。
撮影場所は偶然にも同じゆいの花公園だった。
ということは・・・・・
この蜻蛉の子孫だった可能性もあるわけで、しばし空想の世界に遊んでみた。


やがて季節風が北風に変わる頃、
ウスバキトンボは風に乗って南の島に帰っていくことだろう。
そして入れ替わりに「冬の渡り鳥」がやって来る。

もしかすると私は10年以上外国には飛んでいない気がする。
年金生活では相当節約しない限り外国への渡航は無理で、
最近は滞在期間が1年(3ヵ月毎の更新)のビザがある、
タイランドへの移住などを考えている。
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巨大雑草「オオブタクサ」が大津川を覆う

2013年08月29日 | あらかると

昨日久し振りに柏市逆井付近の大津川をポタリング。

大津川堤防に到着すると、久し振りに見る大津川の光景が一変していた。
草の背丈が3m以上もある「オオブタクサ」が、大津川両岸を覆っていたのである。
まるで草の密林である。


オオブタクサは成長が早いため、除草剤が効かず、
以前、飼料用のトウモロコシ畑に発生し、トウモロコシが収穫皆無となったという、
栃木県農政部の報告がある。「飼料畑による雑草問題(PDF)」

昨年の大津川は堤防上では見られたが(巻頭の写真)、
河川敷は上の写真ほど酷くは無かった。

下の写真が花序で、


花序の拡大写真が下の写真。
背丈の割には小さな花だが、花の数(種になる)は大量で、
一気に勢力を伸ばす可能性は十分にあり、
もしかすると、下流の手賀沼や利根川も同じような光景が広がっている可能性がある。


また茎の根元は、500mlペットボトルの直径ほどで、
ここまで成長すると簡単に駆除出来ない「草」であることがわかる。


セイタカアワダチソウは繁茂することによって、
生育している土地の栄養を使い果たし、
結果的にその生育地から消滅するようだが、
栄養補給が十分な河川敷では何年たっても世代交代を続けるという。

大津川の両岸は地元住民の優良散歩コースとなっていて、
原発事故以前は良く除草作業が行われていたようだが、
事故による河川の放射能汚染等の問題で、
除草作業は行われておらず(刈り取った草の焼却処理などの問題も絡んでいるらしい)、
現在は散歩も出来ないほどに雑草が伸び放題である。
この荒れ放題が、密林のようなオオブタクサの群生を助長したのかもしれない。
が・・・・・
それだけ自然に戻ったとも考えられ、
もしかすると河川浄化には良い結果をもたらす可能性がないわけではない

「オオブタクサ」の密林は来年もまた出現するのであろうか?
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澄み切った青空が戻る

2013年08月27日 | あらかると

朝5時30分頃ゴミを出しに行くと、
Tシャツ一枚では肌寒さを感じるほどの気温だった。
しかも湿度も低い。

夜は部屋を締め切って過ごしているため、
部屋に帰るや否や窓という窓を全開に・・・・
乾いた北風が部屋にこもった空気を洗浄し、
30分後には快適な空間となった。

天気予報も「晴れて湿度が低いのですっきりとした一日になる」とかで、
「絶好の撮影日和になる予感」がして遠出を計画・・・、したのだが、
カメラの電池の充電をしてなく、
電池の残が66%(α57は1%単位で電池の残量が表示されるという優れものでもある)、
とやや不安の残る数値だったので充電開始。

容量が大きい分だけ充電時間もかかり、
充電が完了したのが11時過ぎ。


充電時間中に洗濯をこなし布団を干し、
不用品のゴミ分別をして・・・・・・午後から出掛けた。

雲が取れてピーカン状態だったので遠出は避け大町公園へ。
途中で余りにも空が青かったので、カメラの解像力を試すため、
電柱を撮影(巻頭の写真)。

湿度が低く快晴という条件はデジカメにとっては最高の撮影条件であり、
この状況で写り(解像度)が悪かったら致命的で、そんなカメラは捨てるしかない。
巻頭の写真をピクセル等倍でトリミングしたのが下の写真で、
この程度写っていればほぼ合格。
撮影データ、絞りF13、シャッタースピード1/400、ISO100、レンズSONY18-55SAMの55端。


北総線、大町駅近くの高架で、周辺は今が旬の梨畑が広がっている。


木陰の無いところでは直射日光に打たれ、真夏と変わらないが、
木陰に入ると非常に凌ぎやすかった。
ということで大町公園の散歩は楽しかったが、
昼過ぎとあって蝶や蜻蛉は活発に動き回り、
遊歩道周辺には現れることは無かった。

頼みのバラ園も、秋薔薇に向けての剪定が行われており、
いよいよ写すものがなかった。
何にも写さないと行った証拠にもならないので、
遊歩道脇に咲く「ミソハギ」を離れた位置から撮ってみた。


明日も晴れて湿度が低く今日のような天気となるという。
明日はフィールドに出てみたいが、木陰という逃げ場が無い。

100%充電後に20枚ほど撮ったが、この時点で電池残量は100%、
マニュアルに寄れば100%充電で500枚以上は撮れる事になっている。
ということは電池残量50%あれば200枚以上撮れると言うことなのだが・・・・、
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サトキマダラヒカゲとの出会いの不思議

2013年08月26日 | 21世紀の森と広場で(松戸)

久し振りにエアコンの必要が無い朝を迎え、
洗顔の水道水もややひんやりとしていた。

午前中は第二次の「断捨離」のために室内作業をしたが、
午後は「21世紀の森と広場」を散策した。

酷暑中はどこに行っても「撮ること」に集中できなかったが、
今日はいつもより涼しかったため散歩の距離も長くなり、
結果として100枚以上の写真を撮ることが出来た。

遊歩道を散歩中最初に出会ったのが「ナガサキアゲハ」で、
野草園の木陰で吸水中だった。
最初は蝶が警戒して近寄れなかったが、
待つことによってこちらに慣れたのか3m近くまで寄ることができた。


ナガサキアゲハは長崎でシーボルトが最初に採集したことに由来して命名された蝶だが、
江戸時代以降北上を始め、今では福島や宮城でも発見されていて、
地球の温暖化に伴って北上しているのではないかといわれている。

今日特に多かったのは「キアゲハ」で、
園内のあちこちで見ることが出来た。
特にコスモス畑では佇んで探せば吸蜜中のキアゲハを直ぐに見つけられた。
下の写真、コスモスが傾いているのはキアゲハの重さのため。


定番のキチョウやモンキチョウやセセリは草叢を歩けば直ぐに見つかったが、
蝶たちはすでに秋を感じていたのかもしれない。

16時ごろ雲が厚くなってきて暗くなってきたので、
約2時間の散歩を引き上げた。
引き上げる途中「バーベキュー広場」近くの遊歩道で、
突然目の前に現れ近くに止まったのが「サトキマダラヒカゲ」。

暗かった上、色が茶系だったのでジャノメチョウかヒカゲチョウであろうと、
警戒されない程度の距離からフラッシュを焚いて撮影。
液晶で確認すると確か昨年も撮った「サトキマダラヒカゲ」だった。
21世紀の森で世代を継いで来たのかもしれない


フラッシュを焚いても逃げなかったのでさらに近付くと、
警戒したのか直ぐ近くに移動して、蝶の反対側からもとることができた。
蝶は、翅が裂け傷ついていた。


これまでサトキマダラヒカゲとは3回出会っているが、
いずれも蝶のほうから私の前に飛んできての出会いで、
3回とも私に写されるままにしていた。
不思議な蝶との出会いだが、人との出会いも不思議といえば不思議である。
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